「那須とりっくあーとぴあ」は、目の錯覚などを利用して不思議な体験が楽しめるトリックアートの美術館です。アクセスや料金などの基本情報のほか、親子におすすめのスポットなど、各施設の魅力や作品をまとめて紹介します。
※記事内の価格は税込みです
(2019年11月取材)
「那須とりっくあーとぴあ」とは?
人間の錯覚を利用した不思議な「体験型アート」が楽しめるテーマパークです。施設は「トリックアートの館」「トリックアート迷宮?館」「ミケランジェロ館」の3つの建物に分かれていて、それぞれ違った趣向の体験ができます。「ミケランジェロ館」の近くにあるアトリエでは、制作中のトリックアートも見学できます。
そのほか、作品にさわれて楽しめるのも特徴です。また、ペットバギーや抱っこであれば、犬を館内に連れて入れますよ。
【アクセス・駐車場・混雑情報】
最寄り駅となる「黒磯駅」や「那須高原駅」からは、クルマで20〜30分かかるため、自家用車かレンタカーの利用がおすすめ。また、宿泊先がホテルエピナール那須やホテルサンバレー那須など、那須観光周遊シャトルバスが停まるホテルであれば、シャトルバスを使うのも便利です。
駐車場は3館合計で乗用車約200台、バス約10台分用意されています。駐車料金は無料です。
土曜午後と日曜午前中は混雑しますが、それ以外の時間帯であれば、比較的ゆっくり楽しめます。また、平日は空いているので、思う存分トリックアートを満喫できます。
【営業時間・休館日】季節によって若干の変動あり
営業時間は、基本的に9時30分から18時まで。夏場は9時に開館、冬は17時に閉館します。年中無休ですが、改装などで臨時休館することもあります。
開館時間
9:30〜18:00(4〜7月、9月)
9:00〜18:00(8月)
9:30〜17:00(10〜3月)
休館日
年中無休 ※改装などで臨時休館の場合あり
【料金・セット券】共通券がお得!
3つある館のうち、1つに入れる通常の入館券は大人(高校生以上)1,300円、小・中学生800円、未就学児無料です。
2館共通券や3館共通券もあり、最大で大人が1,100円割引になります。共通券の有効期限は3日間ありますが、同じ館への再入館はできません。
入館料金(通常料金)
- 大人(高校生以上):1,300円
- 小・中学生:800円
- 未就学児:無料
2館共通券(通常料金)
- 大人(高校生以上):2,100円(500円お得)
- 小・中学生:1,400円(200円お得)
- 未就学児:無料
3館共通券(通常料金)
- 大人(高校生以上):2,800円(1,100円お得)
- 小・中学生:1,900円(500円お得)
- 未就学児:無料
【割引・クーポン】コンビニや周辺の宿泊施設でお得な前売り券を販売
コンビニや「那須とりっくあーとぴあ」周辺の宿泊施設で購入できる前売り券は、入館券が200円お得になります。3館共通引換券(2,800円)は2,400円に。大人料金のみ対象です。
また、いずれか1カ所の入館券と館内にいるキャラクターを探す謎解きイベント「トリック坊やを探せ」(400円)のチケットが付いたスマホ電子チケットもあり、200円お得です。
コンビニ購入&周辺の宿泊施設割引
- 割引入館券(入る館を指定):大人1,100円(200円お得)
- 3館共通引換券:大人2,400円(400円お得)
- 【スマホ電子チケット】各館チケット(3館のうち1館のみ)+トリック坊やを探せ(イベントチケット)セット券:1,500円(200円お得)
【年間パス】対応なし
年間パスはありません。(2019年12月現在)
【誕生日特典】対応なし
誕生日特典はありません。(2019年12月時点)
【エリア内マップ】「トリックアートの館」は離れた位置に!
「那須とりっくあーとぴあ」は3つの館の総称で、「トリックアートの館」から600m離れた位置に、「トリックアート迷宮?館」と「ミケランジェロ館」の2つがあります。
クルマではすぐですが、徒歩だと10分ほどかかり、歩道がない場所もあるので、小さな子供連れの場合は要注意。なお「きゅーびー号」は「トリックアートの館」前に停車します。
トリックアートを楽しむための5つのポイント
トリックアートは、作品を眺めるだけでなく、それぞれにあった遊び方をすることで何倍も楽しめます。ここではトリックアートを楽しむためのポイントを5つ紹介します。
1.写真を撮って遊ぶ
トリックアートは、「肉眼」と「カメラのレンズ越し」とでは見え方が異なります。作品ごとに楽しみ方の解説があるので、スマホやカメラで撮影してみましょう。さらに、自由な発想でポーズのアレンジなどして、お気に入りの作品を見つけましょう。
2.見る角度を変えて楽しむ
見る場所を変えるだけで、作品が動いて見えたり、飛び出して見えたりと、印象が変わります。離れた場所から近づいてみるなど、より大きく変化して見える場所を探しましょう
3.錯覚を体験する
大人より子供が大きく見える部屋や、絵の中に入り込んだように見える作品など、錯覚を利用した作品が多数あります。展示のなかでも、とくに親子で一緒に遊びやすいです。
4.さわって楽しむ
展示作品はすべてさわることができます。「どうなっているの?」「不思議だな」と思ったら作品をさわってみると新たな発見がありますよ。
5.謎解きゲームに挑戦する
美術館の案内役「トリック坊や」を探す謎解きゲームもおすすめです。トリック坊やは3館それぞれに隠れていますが、1館だけのトライでもOK。未就学児でも楽しめる難易度なので、親子で気軽に参加できます。
トリック坊やを探せ!
- 1館コース:400円
【トリックアートの館】建物がまるごとトリックアートに!
床や壁、ドア、窓の外まで、建物丸ごとトリックアートが楽しめるユニークな造りになっているのが「トリックアートの館」です。
ペンションを改装して作られた館内には、不思議な森に迷い込んだようなメルヘンなエリアや、扉がたくさんある部屋など驚きの世界が広がります。
2019年8月にリニューアルし、新作が数多く展示されています。窓の外やドアの陰など、作品名がないトリックアートもあるので探してみましょう。
【トリックアート迷宮?館】ファンタジーや冒険、サーカスがテーマ
「トリックアート迷宮?館」は、8つのゾーンがあり、ファンタジーや冒険、サーカスをテーマにしたトリックアートがいっぱい。手品や錯覚を利用した体験型の作品が充実しています。クイズになっている作品もたくさんあるので、親子で相談しながら、頭を使って楽しめるのも魅力です。建物の壁に描かれたドラゴンは子供に大人気。
「曲線の屋敷」は数あるトリックアートの中でも、家族で楽しめるおすすめ作品の1つ。作品と一体化して、物語の登場人物になったような写真が撮れます。
トリックアートの中でも有名な「エイムズの部屋」。人物が大きく見えたり、小さく見えたりします。
【ミケランジェロ館】世界最大級のトリックアートを展示!
イタリア・ルネッサンスの3大巨匠である「ミケランジェロ」や「レオナルド・ダ・ヴィンチ」、「ラファエロ」の名作がトリックアートで楽しめる「ミケランジェロ館」。
とくに世界最大級のトリックアート「システィーナ礼拝堂」は必見です。ヴァチカン市国にある世界遺産「システィーナ礼拝堂」を5分の3スケールで完全再現。3年8カ月の年月をかけて、多数のスタッフが描いた大作です。思わず息を飲む迫力があります。
名画の中に入り込める作品もあります。筆を持ってポーズをとれば、モネやルノワールなど有名な画家になった気分が味わえます。
トリックアートの制作過程が見学できるアトリエも
「ミケランジェロ館」に隣接するトリックアートのアトリエ。ここでは実際にトリックアートを制作している様子を無料で見学できます。
ベテランの制作スタッフになると、1作品を次々と仕上げていきます。また、子供の頃から親子で何度も来ていたことから入社したスタッフもいて、「親子で手をつなぎながら写真を撮ったり、絵に実際にふれたりするところが、とても楽しい思い出になっていて、それで自分も絵を描くようになった」とのこと。
普段見る機会のない制作現場を実際に見られるのも「那須とりっくあーとぴあ」の魅力の一つです。
屋外にあるトリックアートにも注目
「ミケランジェロ館」から道路をはさんで向かい側にある建物は「那須とりっくあーとぴあ」の事務所です。入館はできませんが、開館20周年記念の壁画があり、こちらも見どころいっぱいです。
1階部分では、地元や来館した子供200人が描いた絵が見られます。
窓から身を乗り出して壁を塗っている男性と窓自体が絵になっています。美術館と間違えてしまうお客さんがいるのもうなずけるクオリティです。
【年齢別の楽しみ方】おすすめの作品を厳選
「那須とりっくあーとぴあ」で見られる作品から、年齢別のおすすめ作品を厳選して紹介します。
(0歳〜2歳)赤ちゃん向けおすすめ作品
- 小動物たちのお出迎え/トリックアートの館
- マジックテーブル/トリックアート迷宮?館
- 月と箒/トリックアート迷宮?館
- ハッピーバースデー/ミケランジェロ館
0〜2歳には、絵本の世界に入り込んだような体験ができる「小動物のお出迎え」や、魔女気分が味わえる「月と箒」、首から下が見えなくなる「マジックテーブル」など、体験型の作品がおすすめ。
「ミケランジェロ館」にある「ハッピーバースデー」では、自分の誕生日を入れて撮影ができます。誕生日当日に記念で訪れる人もいるそうです。
(3〜5歳)幼児向けおすすめ作品
- メリーゴーラウンド/トリックアートの館
- マジックテーブル/トリックアート迷宮?館
- 自動販売機とけちゃった/トリックアート迷宮?館(屋外)
- ヴェトゥイユのモネの庭/ミケランジェロ館
3〜5歳の幼児は、トリックの面白さやマジックの不思議さがよくわかる作品も楽しめます。本物の乗り物のように見える「メリーゴーラウンド」や、首から下が見えなくなる「マジックテーブル」、画家気分が味わえる「ヴェトゥイユのモネの庭」などがおすすめです。
イチ押しは、「トリックアート迷宮?館」の外にある「自動販売機とけちゃった」。自動販売機の溶け具合や、ジュースのリアルな作りに、子供も大人もビックリしますよ!
(6歳〜)小学生向けおすすめ作品
- 曲線の屋敷/トリックアート迷宮?館
- エイムズの部屋/トリックアート迷宮?館
- システィーナ礼拝堂/ミケランジェロ館
- システィーナ「原寸大の部屋」/ミケランジェロ館
- 各館の謎解きイベント
小学生には、家族で楽しめる「曲線の屋敷」や世界遺産を再現した「システィーナ礼拝堂」がおすすめ。システィーナ「原寸大の部屋」で、システィーナ礼拝堂の天井画を描いた画家たちの苦労を体験するのも楽しいですね。
部屋の左右にいる人物の大きさが異なって見える「エイムズの部屋」は、トリックアートの真骨頂。作品の不思議さを家族で楽しみましょう。その他本格的な謎解きなど、トリックアートをさらに楽しめるいろいろなイベントがあるのでそちらも要チェック。
【ランチ・飲食】施設内には飲食店なし
施設内に飲食店は用意されていません。周辺にレストランが点在しているほか、クルマで10分ほどの「道の駅 那須高原友愛の森」でも食事ができます。
【売店】オリジナルグッズが人気!
「那須とりっくあーとぴあ」は各館に売店があり、販売しているお土産が異なります。それぞれの特徴を生かしたオリジナルグッズを取り扱っているので、じっくり見て回りましょう。なお、売店は館内にあるので、買い物だけの利用はできません。
「トリックアートの館」のおすすめお土産
「トリックアートの館」では、子供が喜びそうなトリックアートの絵本や恐竜をモチーフにしたグッズなどが充実しています。オリジナルの隠し絵(170円〜)は、種類も豊富にあるので、帰宅してからもトリックアートが楽しめますよ。
「トリックアート迷宮?館」のおすすめお土産
「トリックアート迷宮?館」では、手品グッズが数多くそろっています。いくつかお土産にして、家族で練習してみては? トリックアートがモチーフのステーショナリーやキーホルダー、ゲーム系のグッズなどもあり、見るだけでも楽しめます。
「ミケランジェロ館」のおすすめお土産
「ミケランジェロ館」のお土産ショップは、ガラス製のグッズやベネチアをイメージした仮面など、イタリアを思わせるお土産が数多くそろっています。人気は、トリックアートが描かれたオリジナルトランプと、透けているのに裏から見えないマイクロトランプ(各1,100円)。この2つはすべての館で購入できます。
館内にある「隠し絵」も人気(大300円、小170円)。絵として飾っておけるクオリティの高さで、遊び要素もあり、買いやすい値段も人気の理由です。
【設備】繁忙期と土日には「トリックアートの館」のトイレが追加開放
館内にあるトイレと授乳室を中心に、いろいろな設備を紹介します。
授乳室2カ所
授乳室は「ミケランジェロ館」と「トリックアートの館」にあります。オープンスペースではないので、利用する場合は、スタッフの方に伝えてください。
「ミケランジェロ館」の授乳室。内側から鍵をかけられます。
「トリックアートの館」の授乳・おむつ替えスペースには、ベビーベッドが用意されています。こちらは冷暖房設備がありません。
トイレは3カ所
トイレは各館それぞれに1カ所設置。「トリックアートの館」については、週末や混み合うシーズンに限って、正面入口そばのトイレも開放されます。おむつ替えシートは各館、ベビーベッド完備のトイレは、「トリックアート迷宮?館」と「ミケランジェロ館」にあります。
「ミケランジェロ館」のみんなのトイレは大きめのベビーベッドを用意。
「トリックアート迷宮?館」のトイレにはおむつ替えシートが用意されています。
喫煙スペースは3カ所
喫煙スペースは各館の出入口すぐ横です。イスやベンチもあります。
吸い殻入れも備え付けてあります。
「那須とりっくあーとぴあ」周辺のおすすめスポット
「那須とりっくあーとぴあ」の周辺には、遊園地と動物園が一緒に楽しめるテーマパーク「那須りんどう湖レイクビュー」や、サルやゾウとふれあえる体験型動物園「那須ワールドモンキーパーク」、雨の日でも遊べる「宝石探しトレジャーストーンパーク」などがあります。那須にはホテルやペンションが多数あるので、宿泊してじっくり巡るのもおすすめです。