貴重な実物の電車や蒸気機関車(SL)の展示、運転シミュレーター、リアルな鉄道ジオラマなどが置かれた鉄道の博物館や公園は、子供たちに大人気!
最近はキッズフロアが充実していたり、定期的なイベントや体験要素、凝った展示物があったりと、小さな子どもから大人まで楽しめるスポットとして定着してきました。
そこで今回は、関東エリアにあるオススメの鉄道博物館&鉄道公園を一挙に紹介します!
鉄道博物館/埼玉県さいたま市
日本屈指の規模を誇る鉄道のテーマパークです。メイン展示となる「車両ステーション」では、御料車6両を含む36両もの実物車両を見ることができます。
また、運転士体験ができる運転シミュレーターも充実。「205系山手線」「211系高崎線」といった在来線&新幹線のシミュレーターに加え、蒸気機関車の運転体験ができる「D51シミュレータ」(中学生以上から)も設置されています。
屋外にも、自分で列車を運転して1周300mの線路を走れる「ミニ運転列車」があり、こちらも大人気!
※「てっぱく抽選アプリ」による抽選制の体験もあります
鉄道にまつわる技術や科学が学べる「キッズプラザ」と「科学ステーション」もあります。
とくに「キッズプラザ」は、オリジナル駅弁を作って遊べるコーナーや、プラレールで自由に遊べるコーナーなど、小さな子どもが楽しめるエリアになっており、のんびりできるカフェも併設。親子連れにはうれしいかぎりです。
観客席との仕切りガラスなしで間近に見られる「鉄道ジオラマ」や、食堂車をテーマとした「トレインレストラン日本食堂」も見逃せません!
碓氷峠鉄道文化むら/群馬県安中市
1997年に廃線となった旧碓氷線の車両基地跡地に作られた鉄道テーマパーク。
30両以上の実物車両が展示されていて、なかでも旧碓氷線で活躍していた「アプト式電気機関車 ED42」をはじめとする電気機関車が充実しているのが特徴です。
実際に使われていた車両の検修庫がそのまま鉄道展示館になっているのも、鉄道ファンにはたまらないポイント!
廃線となった横川〜軽井沢間の一部を利用したトロッコ列車や、文化むらを囲む線路を走る蒸気機関車&ディーゼル機関車、石炭で走るミニSLなど、乗って楽しめる施設も豊富です。
また、日本で唯一、本物の電気機関車の運転体験ができます。体験には普通自動車免許が必要になりますが、子どもの前でかっこよく運転しているところを見せられるかも!
ロマンスカーミュージアム/神奈川県海老名市
「ロマンスカーミュージアム」は、小田急電鉄初の鉄道ミュージアムです。引退したロマンスカーが常設展示されていて、SE(3000形)3両、NSE(3100形)3両、LSE(7000形)1両、HiSE(10000形)1両、RSE(20000形)2両の実物車両を間近で見られるほか、一部の車両は車内に乗り込むこともできます。
ロマンスカー・LSE(7000形)の運転シミュレーターも設置。運転台など、実際の運転操作機器をそのまま活用した本格仕様で、展望席上に運転席があるLSEならではの、高い位置から見た運転風景が再現されています。
そのほか、小田急沿線を模した巨大ジオラマでは、模型車両の運転体験も可能。子供が体を動かして遊べるロマンスカー型の屋内遊び場や、壁に手をかざして動かすと線路が敷かれて電車が走り出すインタラクティブアートなど、小さな子供が楽しめるコンテンツも多数用意されています。
小田急線を走行する列車や海老名電車基地を一望できる「ステーションビューテラス」もありますよ。
京急ミュージアム/神奈川県横浜市
横浜・みなとみらい21地区の京急グループ本社にある、入館無料の鉄道ミュージアムです。
昭和初期から活躍した「京急デハ230形」が展示されているほか、沿線を忠実に再現した巨大ジオラマや、新1000形の実物運転台で運転体験ができるシミュレーターなどが楽しめます。
「プラレール」でオリジナルデザインの京急車両を制作して持ち帰れる「マイ車両工場」(事前予約制)もあります。
京急ミュージアムの詳細はこちら!電車とバスの博物館/神奈川県川崎市
東急の路線で活躍した電車やバスの貴重な実物車両が見られる博物館。
運転シミュレーターもあり、実際の映像と音を再現した「8090系運転シミュレーター」は、朝のラッシュを再現した「エキスパートモード」など3つのモードと3つの路線、各停や急行といった種別まで選択できる本格派です。
そのほか、「東横線CGシミュレータ」や自分でデザインしたオリジナルトレインを運転できる「キッズシミュレーター」、バスの運転シミュレーターもあります。
実物車両は、「デハ200形」「デハ3450形」「モハ510形」の3両を展示。
そのほか、スクリーンに移した映像と音楽とともに大型の鉄道ジオラマを観賞する「パノラマシアター」、HOゲージの鉄道模型で運転体験ができる「ジオラマ・シミュレーター」、車両の持ち込みもOKな「Nゲージパーク」と、鉄道ジオラマも充実!
東武博物館/東京都墨田区
貴重な実物車両や資料を通じて、東武鉄道の歴史と交通の仕組みについて学べる博物館です。
実物車両は、東武鉄道開業当時に導入された蒸気機関車など10両が屋内外に展示されています。
運転シミュレーターは「50050系」と「8000系」の運転台があり、東武鉄道本線と東武東上線の2路線を体験可能です。
そのほか、関東平野をイメージした大型の鉄道ジオラマがあり、実物の運転台を操作して鉄道模型を運転することができます。
東向島駅のホーム下に位置する窓から、実際に走っている車両の様子をリアルタイムで観察できるのも東武博物館ならでは。
普段はなかなか見られない列車の車輪やモーター、レールなどを間近で見ることができます。目の前の車両が通過する風景は迫力満点!
地下鉄博物館/東京都江戸川区
日本で唯一となる地下鉄専門の博物館です。
地下鉄の歴史を紹介しているほか、地下鉄車両の仕組み、建設方法や安全維持の技術など、さまざまな展示で楽しく学ぶことができます。
実物車両は、日本初の地下鉄を走った「1000形」、赤い車体が人気の「営団300形」が展示されています。
地下鉄の運転シミュレーターを、銀座線、有楽町線(半蔵門線)、東西線(日比谷線)の3種類設置しています。
※()は週毎に替わります
なかでも本物の運転台で運転できる千代田線のシミュレーターは運転中のゆれも再現しているリアルな作り。
そのほか、東京の地下をイメージした鉄道ジオラマも大人気です。
京王れーるランド/東京都日野市
「子育てファミリーが楽しめる施設」をコンセプトに、わかりやすい解説と充実したキッズフロアが特徴の鉄道テーマパークです。
実物車両は、京王線で活躍した「2400形」「2010系」「5000系」「3000系」「6000系」を展示。
運転シミュレーターも6000系車両のカットボディと、乗務員の訓練用CGシミュレーションソフトを使用した本格的なものが設置されているほか、模擬運転台を使用した「8000系」「9000系」「井の頭線1000系」の小型運転シミュレーターもあります。
車掌になりきってドアの開閉や車内放送を体験できるコーナーも!
キッズフロアは、自由にプラレールで遊べるコーナーや、電車になった気分で動き回れる屋内アスレチック「アスれーるチック」が子どもたちに大人気!
そのほか小さな子ども向けのアトラクションとして、ミニ電車に乗って線路を走れるコーナーもあります。
※アスれーるチックコーナー、プラレールコーナーは整理券を配布しての入れ替え制
横浜市電保存館/神奈川県横浜市
明治37年から昭和47年までの約70年間、「ちんちん電車」の愛称で親しまれた市電をテーマにした博物館です。
メインとなる車両展示コーナーでは、かつて横浜の街を走っていた市電の実物が、乗り込める形で7両展示されています。
Oゲージの大型鉄道ジオラマも展示されています。
昭和30年代の横浜の街並みを背景に走る市電の姿が見られるほか、新幹線など現在のJR、地下鉄、私鉄の各車両も走っています。市電と地下鉄は自分で運転することが可能です。
また、多目的コーナーにもNゲージの鉄道ジオラマが展示されているほか、市電の運転シミュレーターもあります。
原鉄道模型博物館/神奈川県横浜市
2012年に開館した鉄道模型の博物館で、原信太郎氏が製作・所有した世界一とも言われる鉄道関係のコレクションを展示しています。
一番の見どころは、一番ゲージのレイアウトとしては世界最大級となる巨大ジオラマが観賞できる「いちばんテツモパーク」。走行している電車は、パンタグラフから集電して走るなど、本物と同じ仕組みを再現して作られている本格的なもの。機関車やトロリーなど多彩な車両がレトロな街を走り抜ける様子は眼を見張るようなリアルさです。
ジオラマ以外にも3つの展示室に貴重なコレクションがいっぱい!
鉄道模型はもちろん、世界中から集めてきた鉄道の写真や資料、プレートやコントローラー、一番切符など、鉄道ファンにはたまらないものばかりです。
展示品を通して、鉄道の歴史を学ぶこともできますよ。
青梅鉄道公園/東京都青梅市 ※2025 年度末(予定)まで休園
鉄道開業90周年を記念して旧国鉄が開設した公園で、実物の鉄道車両を多数展示しています。
展示車両は、日本で最初に鉄道が開業した新橋〜横浜間を走った「110形蒸気機関車」や「新幹線0系」など11両。
子どもが乗って楽しめるミニSL列車もあります。
公園内にある記念館では、鉄道に関する知識を紹介する解説パネルなどを展示。
縮尺1/80サイズの大きな鉄道ジオラマや精密に作られた大型の鉄道車両模型なども観賞できます。
※リニューアルのため2025 年度末(予定)まで休園
新幹線資料館・鉄道展示室/東京都国分寺市
国分寺市の「ひかりプラザ」にある入場無料の展示施設で、JR国立駅の北口から徒歩5分ほどの距離にあります。
「新幹線資料館」は新幹線の試験電車(951形)を改装した施設で、新幹線の歴史がわかるパネル展示やビデオ上映、鉄道模型などを見ることができます。運転席や座席が残されていて、実際に座れるのも魅力。
また、ひかりプラザ内には「鉄道展示室」があり、「新幹線資料館」よりも大きな鉄道ジオラマが見られるほか、鉄道やリニアモーターカーについての資料を展示されています。
真岡駅/栃木県真岡市
蒸気機関車「SLもおか」が通年運行していることで知られる真岡鐡道真岡線の真岡駅を中心にしたミュージアムです。
真岡駅に併設した「SLキューロク館」には、蒸気機関車の「9600形」や「D51形」をはじめ、客車や貨物車などの実物車両が8両展示されています。
9600形は貴重な動態保存機で、土・日・祝日には圧縮空気を動力源に運行しており、連結した車掌車に乗ることが可能です。
真岡駅舎内の「真岡駅子ども広場(旧情報センター)」にはSLギャラリーがあり、鉄道関連の資料が展示されています。
また、電動のミニSLの乗車体験、鉄道ジオラマやプラレールの展示、無料の電車運転ゲームなどもあり、小さな子どもも楽しめる施設です。
ポッポの丘/千葉県
千葉県いすみ市にある、新鮮なタマゴの直売所とオーナーが集めた実物車両の展示場が併設された入場無料のスポットです。
敷地内には、地元のいすみ鉄道で運用された「いすみ100型気動車」をはじめ、営団地下鉄(東京メトロ)丸ノ内線の「400形電車」や国鉄の「DE10形ディーゼル機関車」、ブルートレインの愛称で知られた国鉄の「24系客車」など、貴重な実物車両が多数展示されています。
今回紹介したスポットは、いずれも鉄道の魅力がたっぷり味わえるところばかり! 鉄道ファンならずとも楽しめる場所も多いので、ぜひ親子でお出かけしてみてくださいね!