2020年1月に、横浜・みなとみらい21地区にオープンした「京急ミュージアム」。京急グループ本社1階にあり、歴史的車両の展示や巨大ジオラマ、シミュレーターなどがある入場無料の施設です。
アクセスや営業時間をはじめ、施設内で体験できるアトラクション、授乳室など、気になる情報をまとめて紹介していきます。
※記事内の価格は税込みです
(2020年1月取材)
「京急ミュージアム」とは?
「『本物』を見て、触れて、楽しむ」をコンセプトに、京浜急行電鉄株式会社創立120周年事業の一環としてオープン。昭和初期から活躍した歴史的車両が展示されているほか、巨大ジオラマや鉄道シミュレーター、オリジナルデザインの「プラレール」が作れるコーナーなど、電車好きな親子にぴったりのスポットです。
【アクセス】横浜駅東口から徒歩約7分
専用駐車場がないため、電車などの交通機関を使うのがおすすめです。
電車
京急線・JR線「横浜駅」から徒歩で10分前後の距離。みなとみらい線「新高島駅」からは出口2より徒歩で約3分の距離です。移動コストを抑えたい人は「横浜駅」、ベビーカーで来館する場合やなるべく歩かないようにしたい場合は「新高島駅」がおすすめです。
■京急線・JR線「横浜駅」から行く場合
「横浜駅」から行く場合は、ポルタ地下街と「はまみらいウォーク」を渡り、日産グローバル本社を抜けていくのがおすすめ。「京急グループ本社」の案内表示があるので、初めてでも迷わずに行けます。
■みなとみらい線「新高島駅」から行く場合
改札を出たら出口1・出口2を目指してまっすぐ進みます。出口2を出ると正面に「京急ミュージアム」が正面に見えます。ベビーカーで来た場合は出口1・2付近にあるエレベーターAを使いましょう。
クルマ
首都高速横羽線「みなとみらい出入口」からみなとみらい大通りを直進して、クルマで約2分の道のりです。
【駐車場・パーキング】専用駐車場はなし
「京急ミュージアム」には専用駐車場がありません。クルマで来た際は、横浜三井ビルディング駐車場など周辺の駐車場を利用しましょう。
【参考】横浜三井ビルディング駐車場(151台)
料金:30分/300円(7:00〜23:00)、60分100円(23:00〜7:00)
最大料金:2,000円(7:00〜23:00以内)、500円(23:00〜7:00)
※最大料金は繰り返し適用
※2020年1月31日現在
【営業時間・休館日】毎週火曜が休館
営業時間は10時〜17時まで(最終入場16時30分)。休館日は毎週火曜で、火曜が祝日の場合は翌日が休館になるほか、年末年始および施設が定める特定日も休館になります。
営業時間
- 10:00〜17:00(最終入場16:30)
休館日
- 毎週火曜(火曜が祝日の場合は翌日)
- 年末年始および特定日
【混雑情報・空いている時間帯】当分の間は一部開館日において事前抽選制
2020年1月21日(火)〜2月24日(月)までのオープン期間は事前の抽選に当選した人のみが入館できます(応募はすでに終了)。また、2月26日(水)から(25日は休館日)4月5日(日)までは、土日祝日と春休み期間に限り、事前抽選制で、当選者が優先入館できます。
2/26(水)〜4/5(日)までの入館方法(休館日は除く)
平日:当日受付(混雑時は制限の場合あり)
土日祝・春休み期間(※):インターネット「優先入場」(事前申込・抽選制)
※2/29(土)〜3/22(日)までの土日祝,および3/26(木)〜4/5(日)の春休み期間
■抽選申込期間
1/27(月)10:00〜2/9(日)23:59
■入館希望時間帯
午前 10:00〜12:00(終了時間)
午後(1) 12:30〜14:30(終了時間)
午後(2) 15:00〜17:00(終了時間)
■事前申し込みコース
入館のみ
入館+マイ車両工場 体験料:1回1,000円(税込) - 24名※午後(2)のみ12名
入館+鉄道シミュレーション 体験料:1回500円(税込) - 10名
※「マイ車両工場」および「鉄道シミュレーション」は、どちらか一方のみ申し込み可能。
※「マイ車両工場」の体験開始時間は、当選通知にて連絡。
※「入館」のみの場合は「マイ車両工場」「鉄道シミュレーション」を体験できません。
※「鉄道シミュレーション」は、各班で順番にお並びください。
※各回入替制となります。終了時間までにご退館をお願いいたします。
※展示の見学体験は指定された時間内のみとなります。
■当選通知方法
抽選で各日300人(各日2時間制,1日100名×3回)にメールで当選通知が送られます
混雑情報&おすすめの時間帯
事前抽選に当選して土日祝日や春休み期間に来館する場合は、入館者が制限されるので混雑しません。
施設の滞在時間(目安)
予約が必要な「鉄道シミュレーション」と「マイ車両工場」も含めて、スムーズに体験できた場合は2時間くらいが目安。それらを体験しなければ1時間くらいで回れます。
【料金・セット券】入場無料で一部有料コンテンツあり
入場料は無料ですが、一部有料コンテンツがあります。
「鉄道シミュレーション」と「マイ車両工場」は、券売機で該当する時間の券を購入します。
有料コンテンツ
- 鉄道シミュレーション:1回500円
- 京急ラインジオラマ(HOゲージを運転台で操作):1回100円
- マイ車両工場:1回1,000円
【館内マップ】全展示が1階フロアに集約!
「京急ミュージアム」は京急グループ本社の建物1階にあり、中央に「京急ラインジオラマ」、建物の窓際にデハ236号が展示された「京急ヒストリー」、奥に「鉄道シミュレーション」「バスネットワーク」「マイ車両工場」があります。館内はベビーカーOKで、置くスペースも用意されています。
ちなみに「京急ミュージアム」の外にある屋外展示「ケイキューブ」は、入館しなくても遊ばせられます。ここからは、館内の展示の魅力を紹介!
【京急ヒストリー】昭和初期から活躍した車両を展示
昭和4年に製造され、「品川〜横浜〜浦賀」の直通運転を実現した「デハ230形・デハ236号」を展示しています。この車両は昭和53年に引退したあと、埼玉県の川口市立科学館で保存されていたもので、約2年かけて修復されました。
車輪などの足回りもじっくりと観察できます。
車両内部は当時の社内環境が再現され、実際に座ることもできます。
床板の一部がガラスになっていて、機関部が見えるようになっています。
車両の奥には京急グループの歴史がわかる資料を展示。開業当時の路線図など、貴重な資料が盛りだくさんです。
運転台も当時のものを再現。入室はできませんが、座席側からのぞくことができます。現在よりかなり狭いのがわかりますね。
カバンや旗、ランタンなど駅員の持ち物も再現されています。
デハ236号の周囲にはドアの開閉スイッチがあります。ボタンを上から押すとドアが閉まり、下から押すとドアが開く仕様です。
ドアが開いても、開口部はガラス張りになっているので、車内の人が落ちることはありません。
「鉄道シミュレーション」と「京急ラインジオラマ」の間にある機械を操作すると、デハ236号のパンタグラフを上げ下げしたり、車両前方にあるライトをつけたりできます。
パンタグラフが動く様子がよく見えます。
【京急ラインジオラマ】巨大サイズで沿線風景を再現
京急の沿線風景を再現した長さ約12mの巨大ジオラマです。
羽田空港や横浜駅前の「そごう」など、京急電鉄や京急バスに乗っているときに見かける風景がふんだんに盛り込まれていて、見る角度を変えることでさまざまな発見があります。
横浜を代表する観覧車「コスモクロック21」や金沢文庫駅、鎌倉の大仏、車両基地などの合間を、鉄道模型(HOゲージ)が走っています。
走行している鉄道模型の1台は、本物の800形電車運転台で操作できます(1回100円)。
模型の先頭に搭載したカメラ映像を見ながら、右側にあるマスコンで加速と減速を行うだけなので、小さな子供でも十分遊べます。体験時間は3分ほど。
- 料金:1回100円
- 体験時間:3分ほど
- 実施回数:先着制
【鉄道シミュレーション】小さな子供が挑戦できるコースも!
2002年に営業運転を開始した本物の「新1000形」の運転台と実写映像を使った運転シミュレーターです。
難易度別に「入門」「初級」「中級」「上級」の4コースを用意。「入門コース」は必ず最後は駅に停車できるので、小さな子供でも挑戦しやすくなっています。「初級」「中級」は一般向け、「上級」は鉄道ファン向けの難易度です。コースによって違う区間を走ります。
実際に使われている運転台を操作できる貴重な体験に、子供も大人もテンションが上がります。
計器類などもすべて本物。いろいろなボタンを押したくなってしまいますね。
乗客が乗る座席も本物を使用。窓の外に流れる風景も実写映像です。
シミュレーションの頭上にある電光掲示板は横浜駅と同じもので、リアルタイムに運行表が変化していきます。
- 料金:1回500円
- 体験時間:5〜7分程度
- 実施回数:1日30名程度(時間指定・定員制)※事前抽選制の該当日は事前申込が必要
【バスネットワーク】バスの運転士気分を満喫
バスの運転士気分が味わえるコーナーで、車窓の映像を通してバス路線のネットワークを体験できます。
バス運転台の裏側には京急バスのパンフレットやヘッドマーク、模型などが展示されています。
その下にはたくさんの「おります」ボタンが! 押すと光って音が鳴るボタンもあります。
もちろん、運転台にも座れます。運転操作などはとくに必要ないので、未就学児でも楽しめます。
扉の開閉ボタンや車内放送のボタンを押すと、実際の音声や開閉音が鳴ります。無料で体験できます。
運転者の氏名が京浜急行バスのマスコットキャラクター「けいまるくん」になっているところも注目です。
【マイ車両工場】オリジナルデザインの「プラレール」が作れる!
主に子供を対象に、スタッフから京急の車両についての講義を受けたのち、オリジナルデザインのプラレール車両の工作体験ができるコーナーです。自分で好きな絵が描ける幼稚園児から小学生におすすめ。
「マイ車両工場」の壁にはプラモデルのように分解された京急車両が飾られています。まずはこちらを例に、車両について5分ほどの説明を聞きます。
次はいよいよデザイン。車両が描かれた台紙は4種類。赤・黄・青の京急カラーと白のなかから、車両の色を選びましょう。ここにデザインを描き込んでいきます。
専用の工具箱には、クレヨンや色えんぴつが入っていて自由に使えます。
デザイン用のシールもあるので、絵を描くのが難しい小さな子供でも、駅員さんや乗客、動物たち、窓などを貼ってオリジナル車両を作れます。
できあがったデザインをスタッフに渡すと、それがシールに。それをプラレールの車体に貼ってオリジナル車両が完成! 特製の「ケイキューブBOX」に入れて持ち帰れます。
箱の窓からオリジナル車両が見える作りで、紐で首からぶらさげて持ち運べます。これは子供にとってもいい記念になりそう!
オリジナル車両をセットする底の部分には、木や駅などの絵が描かれていて、切り取ってかわいいジオラマも作れます。
ちなみに「マイ車両工場」のイスも京急の座席をイメージしたものになっています。
- 料金:1回1,000円
- 体験時間:30分〜1時間
- 実施回数:1日3〜5回開催
- 各回12名・定員制※同伴者は1名まで※事前抽選制の該当日は事前申込が必要
【ランチ・飲食】レストランや飲食スペースはなし
レストランや飲食スペースはありません。持ち込んだ飲み物は特定のエリアで飲めます。
【お土産ショップ】京急グッズを販売
「京急ヒストリー」内のスペースで、ステッカーやストラップ、キーホルダーなどの京急グッズが販売されています。
【設備】小さな子供連れが気になる設備をチェック!
授乳室やキッズトイレなど、小さな子供を連れてのおでかけで気になる設備を調べました。
授乳室1カ所
授乳室はトイレの向かい側にあり、ミルク用のお湯が作れるようになっています。
おむつ替え台も用意。室内は施錠できます。
トイレは1カ所! キッズトイレもあり
トイレは男子トイレと女子トイレのほか、広めの多機能トイレやキッズトイレがあります。
個室にはベビーチェアも用意。
多機能トイレは、おむつ替え台もあります。
小さな子供が使いやすいキッズトイレも用意。
小さめの洗面台もあるので、トイレ後の手洗いのほか、「マイ車両工場」でクレヨンなどを使って汚れたときもココで洗えます。
立ったままおむつ替えができるフィッティングボードもあります。
ベビーカー貸し出し/なし
ベビーカーの貸し出しはありません。ベビーカー置き場は「鉄道シミュレーション」の座席の隣と、「マイ車両工場」に用意されています。
喫煙スペースはなし
館内は全面禁煙のため、タバコは吸えません。
「京急ミュージアム」周辺のおすすめスポット
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