夏休みに親子で乗りたい鉄道はこれ!

もくじ

  • 大井川鉄道「トーマス」&井川線
  • いちご電車・おもちゃ電車・たま電車&駅長「たま」「ニタマ」
  • トーマスランド号+富士急ハイランド
  • 瀬戸大橋アンパンマントロッコ&瀬戸大橋

もうすぐ夏休み! 親子でどこに遊びに行こうか、今からワクワクしちゃいますよね。

特に鉄道好きなお子さんは、普段は乗れないような列車に乗ることを楽しみにしているのではないでしょうか?

そこで、この夏親子で乗りたいオススメの鉄道を、鉄道ライターの土屋武之さんに教えていただきました。

夏に鉄道に乗る醍醐味って?

どの季節に乗っても鉄道旅は楽しいですが、特にこれから夏にかけて、全国各地のいろいろな鉄道に乗る楽しみ、ポイントは何でしょうか?

「やはり長い夏休みがあるので、長期間の旅行に向いていることですね。例えば北海道一周など、普段の短い休みではなかなかできない鉄道旅行も夏休みなら可能です。時期的に台風などには気をつけなければいけませんが、梅雨明け後は天候的に安定しているので、特にローカル線の旅に向いていますよ。慌ただしい都会を離れて、海や山、川の爽やかな景色や雰囲気を楽しんでもらいたい季節です。」

「また、夏場ならではの臨時列車も各地で多く走ります。普段は見られないような珍しい列車を見たり、乗ったりするチャンスです。」

移動目的だけではなく、鉄道そのもの、また周りの景色やレジャースポットを楽しむのにもピッタリの季節なんですね。では、実際に土屋さんオススメの鉄道を4つピックアップしていただきました。


この夏親子で遊びに行きたい鉄道&スポット

大井川鉄道「トーマス」&井川線

6月から10月までの期間限定で、子どもたちに大人気のきかんしゃトーマスをそのままかたどった「トーマス号」が、静岡県の大井川鉄道を走ります。鉄道好きの親子やトーマスファンの間で話題沸騰です。

「トーマス号」に乗って千頭駅に到着したら、そこで引き返してしまうのはもったいない! ぜひその先の「井川線(南アルプスあぷとライン)」にも乗ってもらいたいです。

この鉄道は、水力発電所建設の資材運搬用として建設されたため、普通の鉄道とは違い、とても小さな車両にゴトゴトと揺られながら、大井川の渓谷のダイナミックな風景が楽しめます。

山間を縫うようなカーブ箇所が多く、トンネルも小型。一部区間では、線路の間に敷かれた歯がついたレールと、機関車に付けられた歯車とを噛み合わせながら急勾配を上り下りする「アプト式鉄道」となっている場所もあり、貴重な体験ができます。

そして、「奥大井湖上駅」がこの路線のハイライト。ダム湖の上を鉄橋で渡った先、湖岸の狭いところに駅があります。ここで下車して、のんびりハイキングを楽しむのもオススメですよ。

いちご電車・おもちゃ電車・たま電車&駅長「たま」「ニタマ」

和歌山駅から貴志駅までを走る和歌山電鉄には、「いちご電車」、「おもちゃ電車」、「たま電車」という3種類のとっても可愛い電車が走っています。

いずれも、鉄道車両のデザイナー水戸岡鋭治さんがデザインしたもの。さまざまな仕掛けが車内に施してあり、2両編成の車内をめぐって歩くだけでも楽しい電車です。

曜日によっては走行していない電車もあるので、お目当ての電車がある場合は、事前に時刻表をチェックしておくと確実です。

和歌山電鉄の終点、貴志駅の駅長「たま」はローカル線を救ったネコとしてマスコミにも多く取り上げられ、現在は後輩のスーパー駅長二代目「ニタマ」が貴志駅で勤務しています。(お休みの日もあり)

キュートな電車に乗りに行くのもよし、ニタマ駅長に会いに行くもよし、のんびりとしたローカル線の景色もゆったり楽しんでくださいね。


トーマスランド号+富士急ハイランド

富士急行線の大月駅から河口湖駅まで基本的に毎日走行している「トーマスランド号」。これに乗って、富士急ハイランド駅で降りれば、富士急ハイランド内にある「きかんしゃトーマス」のテーマパーク「トーマスランド」に行くことができます。

トーマスと仲間たちが車両いっぱいに描かれており、車内には本物ソックリの「キッズ運転席」や「トーマスチェア」、「パーシーチェア」も!

普通電車なので、特別料金は不要。運転時刻は公式サイトにアップされていて、予約なしで乗れます。なお、定期点検のため運休する日もありますので、事前に時刻表などをチェックしておいてくださいね。

そのほかにも、富士急行には「フジサン特急」や「富士登山電車」など楽しい車両がいっぱい。天気が良ければ車窓から美しい富士山の眺めが楽しめます。

「富士急ハイランド」は、絶叫マシンで有名なテーマパークですが、「トーマスランド」」や「かいけつゾロリぼうけんランド」、「リサとガスパールタウン」など、小さな子どもでも楽しめるアトラクションも多数ありますので、家族みんなで一日楽しめる遊園地です。

瀬戸大橋アンパンマントロッコ&瀬戸大橋

子どもたちが大好きなアンパンマン! そんな大人気のアンパンマンを車内外にあしらったのがJR四国を走る「アンパンマン列車」です。全部で20車両種類があり、アンパンマンの楽しい仲間たちがいっぱい!

そんなアンパンマン列車の中でも、瀬戸大橋を駆け抜ける「アンパンマントロッコ」(岡山〜琴平もしくは岡山〜高松)は、土日祝日と夏休みだけ走行するスペシャル列車。

雄大な瀬戸内海の風景が楽しめるのはもちろん、近くには「瀬戸大橋記念公園」もあります。こども広場や水の回廊などがあり、親子で楽しめるスポットなので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

子連れで鉄道に乗るときの注意点

どの列車も、想像しただけでワクワクするものばかり! でも普段乗り慣れない列車での移動には、いろいろとトラブルもつきものです。子連れで鉄道に乗る際、注意すべきことを土屋さんにアドバイスしていただきました。

長時間、同じ列車に乗り続けないこと

どんなに楽しい場所でも、子どもはどうしても飽きやすいもの。できれば適度に下車して、気分転換の時間を設けるといいですね。

トイレの場所などを確認しておく

新幹線や特急列車なら車内にトイレがあるので安心ですが、普通列車にはトイレがなかったり、数が少ない列車もあります。また、小さなお子さんを連れての乗車なら、おむつ替えや授乳場所なども確認しておくと安心。事前にネットで調べておいたり、車掌さんに聞いておくことをオススメします。

食べ物、飲み物は事前に準備しておく

最近は、特急列車でも車内販売がない場合があります。また、一定の区間しか車内販売をしない列車も。大人は我慢すればいいですが、子どもは空腹に耐えられません。「どこかで手に入るだろう」という考えは禁物です。食べ物や飲み物は、必ず事前に準備しておきたいですね。

「鉄道の旅は『一期一会』。車のように、好きな場所で停まるわけにはいきません。その分、素晴らしい風景や面白い出来事に出会えることが多く、その喜びは大きいものです。また、
子どもにとっては『社会性』を学ぶ大切な場所でもあります。周りの人に気を配りつつ、鉄道での旅を楽しめるようになれば一人前ですよ!」と土屋さん。

この夏は、親子でさまざまな鉄道を楽しみながら、周辺のレジャースポットにも立ち寄って、楽しい想い出をたくさん作ってくださいね!

お話しを聞いたのは・・

土屋武之さん
1965年、大阪府豊中市生まれ。鉄道員だった祖父、伯父の影響や、阪急電鉄の線路近くに住んだ経験などから、幼少時より鉄道に興味を抱く。出版社勤務を経て1997年にフリーライターとして独立。2004年頃から鉄道を専門とするようになり、社会派鉄道雑誌「鉄道ジャーナル」のメイン記事を毎号担当するなど、社会の公器としての鉄道を幅広く見つめ続けている。著書に「鉄道のしくみ・基礎篇/新技術篇」(ネコ・パブリッシング)、「鉄道の未来予想図」(実業之日本社)、「きっぷのルール ハンドブック」(実業之日本社)など。
土屋武之さんの公式サイト