9月まで!無料で乗れるお得な高速バスに乗ってみた!

千葉県が社会実験2015年9月30日まで運行している無料高速バスがあります。その名も、「チバストーリー」という名称で、成田空港から千葉県内主要観光地3か所に運行しています。これに乗れば、千葉県内を無料で移動できるお得な旅ができるかも?そんな話を聞きつけて、実際に記者一人、カメラマン一人の二人で、乗車して取材しました。

一体どんな人が乗っているの? どのぐらい楽しめるの? 1日でほぼ全てのルートを周り、
見たまま全てをお伝えします。また、このチケットは、まだまだ予約ができるので、この週末やシルバーウィークにもおすすめです!

千葉県の社会実験、チバストーリーって?

チバストーリーの運行路線は内房まわりで館山ルート、九十九里・外房まわりで鴨川ルート、佐原経由で銚子ルートの3つ。各路線とも4往復運転されています。

どこから乗れるの?

成田空港は第1、第2、第3すべてのターミナルに停車しますから予約の際に都合の良いターミナルを選択することができます。途中のどの停留所で下車してもかまいませんし、どの停留所から乗車してもかまいません。区間乗車も可能です。

運賃は無料ですが、条件は車内での簡単なアンケートに協力することだけです。バスには添乗員が乗務しており、予約した乗客の管理、簡単な沿線の観光案内や帰りの便の案内、パンフレットや地図の配布を行います。

記者はこのうち2路線を1日で乗り継いでみましたので、その様子をお伝えしながら3路線の沿線お出かけ情報をお教えいたします。(チバストーリーの予約の仕方等の詳細はご確認ください)


まずは千葉県・内房まわりの館山ルートに乗車!

記者は成田空港第2ターミナルを10時10分に発車する館山ルートの第1便を予約しました。第2ターミナル1階Bゾーン付近に特設カウンターが設置されていますので、不明な点はここで尋ねましょう。

停留所そのものは3番乗り場です。ちなみに第1ターミナルは南ウイング30番、LCC専用の第3ターミナルは10番乗り場です。

館山ルート第1便の担当はJRバス関東の東関東支店、日野セレガのハイデッカーです。観光バス仕様のリクライニングシート車で、車窓も堪能できそうです。

成田空港を出たバスは11名の乗客を乗せて、高速道路を一路、館山自動車道方向へ向かいます。途中の君津パーキングエリアでトイレ休憩がとられますが、ここにはトイレと自動販売機しかありません。

乗車中に乗車証明書が配布されますが、これを指定施設で提示すると特典が得られます。また、帰りの便には乗車証明書を持っている旅客のための優先乗車枠が確保されており、予約をしていなくても優先乗車できます。

最初の停車は「ハイウェイオアシス富楽里」です。1名が下車しました。ここは高速道路のパーキングエリアと道の駅を合わせたような施設で、一般道路からも入れます。

次の停車は、館山自動車道の終点からほど近い、「とみうら枇杷倶楽部」です。びわが有名で、観光案内所や足湯、物産即売所もあります。

これらの停留所で下車して、買い物や足湯を楽しんで、館山から来るバスに乗れば、比較的短時間のショートトリップができます。東京や新宿、羽田空港や横浜への高速バスも出ていますので、成田からは無料で、お急ぎであれば有料の高速バスで東京や神奈川方面に戻ることもできますね。

さて、12時40分の定刻から2分遅れで館山駅に到着。2名を残して、全員下車しました。バスは、この先の「アロハガーデンたてやま」まで行きますが、記者はここで下車。

終点まで行けば、成田空港行き最終便まで約90分の観光ができます。乗車証明書を持っていれば入場料金1300円が半額以下の500円です。

添乗員さんに聞いたところ、やはり知られてないようで、平日は便によって乗客なしのこともあるとか。もったいないですね。

JRバス関東の上村運転士によると、「私はこの路線の乗務は2回目ですが、東京方面と違って館山はいいですね。今度、姪っ子を連れて乗客として乗ろうと思ってます」と、2分しか遅れなかった見事な運転士さんは笑ってポーズをとってくれました。

館山駅で降りて路線バス等(有料)で更に観光するなら?


館山から安房鴨川へ

館山からはJR内房線安房鴨川まで移動します。JRの運賃はICカードで583円です。改札口に上がる前の駅構内にある喫茶店マリンですが、ここには「くじら弁当」という、おそらく日本ではここだけにしかない珍しい弁当があります。

値段は1000円ですが、30食限定ですので、買い求めました。この珍しいお弁当について、お店の人に聞いてみると、「土曜日や休日は少し多めに用意していますが、お時間があれば店内でお弁当を食べていただくこともできます。くじらカレーもありますよ」

お店の中でも食べることができるそうですが、記者は13時07分発の安房鴨川行きに乗り込んで、早速「くじら弁当」を食べることにしました。
この区間の電車はかつて山手線で走っていた209系という電車なので、基本的にはロングシートなのですが、安房鴨川方向の先頭1両クロスシート(ボックスシート)なので、お弁当を食べることは可能です。
お弁当は、思いのほか柔らかいくじらの肉で、味がしみ込んだとても美味しいものでした。ぜひ食べてみてください。電車は41分で安房鴨川に到着、改札を出る前に鴨川シーワールドのミニ水族館がありますので、必見です。

お昼からは鴨川ルートへ

さて、いよいよ鴨川ルートに入ります。バスターミナルは、駅舎と反対側にがありますので、跨線橋(こせんきょう)でバス乗り場に回ります。14時30分発の成田空港行き鴨川3便は、小湊鐡道の担当です。ここでの乗車は記者とカメラマンの二人だけ。

次の「鴨川シーワールド」から3名が乗車して乗客は5名。結局、成田空港まで途中からの乗車はありませんでした。

このルートは3時間40分のロングランで、高速バスとは言えども実際に高速道路を走るのは30分ほどしかありません。ほとんどが一般道です。

そのため、停車停留所が多く、外房線の主要駅近くや、海岸にほど近い場所に多く停車します。各路線の乗車証明書による特典はチバストーリーのホームページをご覧いただくとして、この路線で結構すごいサービスを提供していましたので、1つだけ紹介します。

大原駅入り口停留所から徒歩1分のところにある観光センターに行き、乗車証明書を見せると、なんと3000円分のタクシー利用券をもらえます。バスが無料で、タクシーも3000円まで無料とは破格すぎます。こんなお得なサービスを利用しない手はありませんね。

さて、バスは上総一ノ宮駅に到着しますが、ここでカメラマンは下車します。ここから鉄道を乗り継いで銚子まで行き、銚子ルートの最終便で成田空港に戻るという、1日で3ルート全部を乗ることに挑戦します。

鴨川ルートのバスはこの後、一之宮の休憩場所に停車します。広場とトイレと自動販売機しかありませんが、小休止です。しかし、ここにはなんと、井戸があるのです。手押しポンプの井戸があり、自由に使えます。

残った乗客4名のうち、ママと女の子が興味津々のようです。記者が手と顔を洗おうとしたら、女の子がママに促されてポンプを押してくれました。

ママの話によると、「観光目的でホームページを見ていたら、無料高速バスがあるのを知って、交通費が無料になるので少し遠くまで行こうと思って、鴨川まできました。昨日からきて1泊です」ということでした。お返しに記者も女の子にポンプを押してあげました。

実は各路線とも、宿泊での乗車証明書サービスも提供しているので、1泊旅行にもお得に使えるバスなのです。

最終的に鴨川ルートのバスは、4名の乗客を乗せて、成田空港に到着しました。

小湊鐡道の運転士によると、「このルートは運転時間も長く、ほとんどが一般道なので、結構大変なんですよ。それに、路線バスではない貸切バスの扱いなので高速道路の通行料金も特大車で大変です。無料ですからたくさんの方に乗っていただきたいです」と話してくれました。

高速道路の通行料金は高速路線バスは大型車扱いで優遇されていますが、観光バス等の路線バスではない大型バスは特大車の料金で、通行料金だけでも結構高いお金がかかっています。

さしずめ普通乗用車が軽自動車の料金で通行できるようなものですね。記者の乗車取材はこれで終わりですが、銚子ルートに回ったカメラマンはどうなったでしょうか。


今回の旅の最後は、銚子ルート!

記者と別れたカメラマンが乗車した銚子ルートはどんなルートだったでしょう? こちらもほとんど高速道路を通りませんが、比較的距離が短いために、2時間強で運行しています。銚子側の始終着は犬吠埼です。犬吠埼は日本で最も早く初日の出が拝める場所として有名で、昼間であれば灯台見学もできます。
また、銚子電鉄の駅まで徒歩圏内で、成田空港からバスで犬吠埼まで行き、銚子電鉄で銚子駅まで戻り、駅前の食堂で美味しい刺身定食を食べて、戻りのバスを待つということも可能です。

銚子電鉄は、ぬれ煎餅や、たい焼きで知られていますが、鉄道経営は苦しく有人駅では今では珍しくなった硬券きっぷを発売して日付を入れる機械(ダッチングマシーン)がまだ現役な駅もあるようです。

昼間の銚子訪問時は犬吠埼と刺身、そして銚子電鉄で楽しみたいところです。今回カメラマンの乗った高速バスは、最終便の銚子4便で19時30分発と、チバストーリーの中で一番遅くまで走ってる便です。佐原でも乗車があり、15-16名が成田空港まで乗車したようです。

これで、全3ルートの乗車レポートと、ごく一部ですが沿線の案内を終わります。成田空港で聞いた話では、夏休み期間中は、小学生の常連さんがいて館山ルートを往復してその後に銚子ルートを往復する猛者もいたとか。

また、鴨川ルート添乗員の話では、早朝に銚子までJRで行き、そこから成田空港まで1便できて、そのまま館山ルート1便に乗り、鉄道で安房鴨川まで行って、鴨川ルート3便で成田空港に戻ってくるという3ルート完全乗車達成者もいたとか。

社会実験とはいえ、せっかく無料で観光できるバスが出ているので、完全乗車とは言いませんが、むしろこのバスの路線からお出かけ先を選択するという方法で、様々な利用シーンが考えられると思います。

3ルートの時刻表を一覧にして、お子様と思い思いのルートづくりを楽しんでみてはいかがでしょうか。

ただし、あくまでもバスですので、きわどい乗り継ぎは避けて、余裕のある乗り継ぎや観光する時間を取って楽しみたいものです。チバストーリーの運行期間は9月30日まで。ダイヤは全日同ダイヤです。

まだまだあるよ! バスのフリーきっぷ!

ここからは、完全無料ではありませんが、お得に周遊できるフリーきっぷをいくつかご紹介します。

2階建てオープンバス「スカイホップバス」で東京をお得に周遊!

浅草・東京スカイツリー(R)コース、六本木・東京タワーコース、お台場コースを丸の内で結ぶスカイホップバス。東京の名所を3つのコースを乗り降り自由で一日たっぷり楽しめます。赤いポップな車体と、オープンバスの開放感が一味違う東京の旅を演出してくれます。

スカイホップバス

特典いっぱい!水戸漫遊フリーきっぷ

水戸偕楽園や徳川ミュージアムなどを楽しむことができるお得なフリーきっぷ。たとえば水戸駅〜水戸偕楽園間は通常大人480円のところ、このきっぷだと400円で乗り降り自由。対象施設での割り引きも受けられrます。 水戸漫遊一日フリーきっぷ

千葉・房総特集!

千葉・房総の立ちよりスポットはこちらからチェック!
千葉・房総特集

記者 古川智規
写真 古川智規・小野寺稔昭