2025年8月1日(金)は「水の日」。私たちの生活に欠かせない水ですが、じつは知らないことも多いかもしれません。そこで今回は、夏休みの自由研究にもぴったりの、水の不思議と大切さを親子で楽しく学べるおでかけスポットを紹介します!
「水の日」当日はもちろん、8月2日(土)・3日(日)の週末や、夏休みイベントを行っているところもあるため、夏休み期間中にぜひ足を運んでみてくださいね。
※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください
「水の日」とは
「水の日」は、限りある水資源の貴重さや、健全な水循環の重要性について考えるため、1977年に政府によって制定されました。年間でも水の使用量が多く、水についての関心が高まる時期である8月の初日を「水の日」、さらに、初日から一週間(8月1日〜7日)を「水の週間」としています。
例年、8月1日〜7日には、全国で水に関するさまざまなイベントが開催されており、親子で水について学ぶのに絶好の機会です!
あのポケモンキャラが応援大使に!
2021年7月に、ポケットモンスターの「シャワーズ」が「『水の日』応援大使」に任命されています。「水の日」を広く知ってもらい、健全な水循環の重要性について理解と関心を深めてもらうため、大使としてPR動画や各地での関連イベントに登場するなど、さまざまな活動を通じて「水の日」をアピールしています。
それでは、夏休みの自由研究にもおすすめの「水スポット」をご紹介します。親子で楽しく学べる施設ばかりです♪
【全国】身近な水の出発点!おすすめ水道・水の博物館5選
毎日使っている水道の蛇口、その向こう側はどうなっているのでしょうか? 川などから取り入れた水を、安全な飲み水に変えてくれる「浄水場」は、まさに私たちの生活を支える“水の秘密基地”。その仕組みを学べる施設は、自由研究のテーマの宝庫です。
入館無料で楽しめるおすすめ水道・水の博物館をピックアップ!
自由研究お助けヒント!
【テーマ例】川の水がきれいな飲み水になるまで/おいしい水の作り方、など
【まとめ方例】施設でもらえるパンフレットや、自分で撮った写真を使って、水がきれいになっていく順序をまとめてみましょう。「にごった水」と「ろ過した後の水」の色の違いを絵の具で表現するのも◎。
【東京都文京区】東京都水道歴史館
東京都文京区にある「東京都水道歴史館」は、江戸時代の上水から現代の浄水技術まで、約400年にわたる東京の水道の歴史を楽しく学べるスポットです。
ジオラマや実物大の展示が多く、江戸時代の水道管「木樋(もくひ)」の実物や、再現された江戸長屋エリアなどの展示があります。音声ガイダンスの無料貸出のほか、水道や江戸・東京の歴史に関連した図書を公開しているライブラリーなどあり、気になったことの学びをさらに深めることができます。
■イベント情報
2025年7月19日(土)〜8月31日(日)の期間、夏休みイベント「夏、水道歴史館へGO 2025」を開催中です。各種展示、キッズライブラリー、館内ガイドツアー、縁日など子供向けイベントが盛りだくさんです。
【東京都江東区】東京都虹の下水道館
東京都江東区にある「東京都虹の下水道館」は、下水道について楽しく学べる東京都下水道局の広報施設。館内の「レインボータウン」を舞台に、普段入ることのできない下水道管やポンプ所、中央監視室、水質検査室で下水道の仕事を体験することができます。
当日参加できるワークショップなども充実しており、水と水道への興味を深める第一歩にもおすすめ。虹の下水道館の地下にある有明水再生センターを見学する「有明水再生センター見学ツアー」も人気のプログラムです。通常は土・日・祝日開催ですが、2025年8月31日(日)までの夏休み期間は、一部期間を除いて毎日実施しています。
■イベント情報
2025年8月31日(日)まで、自由研究に役立つ実験や工作が体験できるプログラムが盛りだくさん「夏休みイベント2025」が開催されています。予約不要と事前予約制があるため、おでかけ前にご確認ください。
また、通常は小・中学生限定で参加できる「お仕事体験プログラム」も、夏休み特別企画として、未就学児や大人も参加できます!
【大阪府大阪市】大阪市水道局水道記念館
大阪府大阪市にある「大阪市水道局水道記念館」は、柴島浄水場の旧「第1配水ポンプ場」として使用されていた建物を保存活用し、1995年11月に開館した施設です。国の有形文化財に指定されている美しい赤レンガ造りの建物は記念撮影にもおすすめ!
大阪市水道100年の歴史を学べる貴重な展示物や、実際に浄水場で使われているしくみを再現した浄水処理実験コーナーもあり、親子で社会科見学気分で楽しめます。
【イベント情報】
2025年8月9日(土)と10日(日)、16日(土)と17日(日)に「楽しく学んで水博士!あつまれ!ウォーターフェスティバルin水道記念館」が開催されます。学習体験、ワークショップ、クイズ大会などのプログラムが予定されています。
事前申込制のため、公式サイトで詳細をご確認ください。
【北海道札幌市】札幌市水道記念館
北海道札幌市にある「札幌市水道記念館」は、水道を通して自然と人のかかわりを考え、水や自然の大切さを感じ取ることができる地上3階、地下2階建ての体験型ミュージアム。
「豊かな水の恵みを訪ねる旅」がテーマの展示スペース「アクアミュージアム」には、水がもつ科学的特性を巨大なジャングルジムで体感できるなど、加体験性の高いアイテムも多数展示されています。キッズスペースや休憩におすすめのサロン、水の図書館などもあります。
屋外広場には、水遊びができる噴水広場やカナール広場も! ほかにも、水の圧力で浮いている重さ約1トンの石の球体モニュメントもあり、球体に触って回してみることもできます♪
【イベント情報】
2025年8月3日(日)に参加無料の「ウォッピーのまんぷく縁日」が開催されます。スーパーボールすくい、シューティングゲーム、ほうせきおとしに挑戦してスタンプを集めると、景品がもらえる抽選会に参加できます。
また、2025年7月26日(土)〜8月24日(日)の期間は、札幌の水道水とミネラルウォーターの飲み比べ体験ができる「きき水体験コーナー」も開催中です!
【愛知県知多市】水の生活館
愛知県日進市の「知多浄水場」内にある「水の生活館」は、愛知用水の仕組みや歴史、水と暮らしの関わりをテーマにした体験型施設。パネルのほか、立体模型、水に関連する道具や生活道具の展示など、水の不思議さや大切さを、子供にもわかりやすいようにさまざまな方法で紹介しています。子供にもわかりやすい内容で学習できます。
なお、「水の生活館」で「佐布里(そうり)池」のダムカードを配布しています。
【全国】巨大建造物に圧倒!おすすめダム5選
山奥にそびえ立つ巨大なダム。そのスケール感と、大量の水をせき止める迫力は、訪れた人にしかわからない感動があります。水力発電や治水など、ダムの持つ大きな役割を肌で感じてみましょう!
全国の遊べる「ダム」スポット7選 大型遊具&遊覧船&温泉も!自由研究お助けヒント
【テーマ例】ダムのすごい力/ダムの役割と種類を調べよう、など
【まとめ方例】ダムの大きさを、通っている学校のプール何個分かで表現するとスケールが伝わりやすくなります。アーチ式や重力式など、ダムの種類による形の違いをイラストで解説するのもおすすめです。
【富山県立山町】黒部ダム
富山県立山町にある「黒部ダム」は、186mの高さ日本一誇るアーチ式コンクリートダム。毎秒10トン〜15トン以上の水が虹を描きながら噴出される「観光放水」は、黒部ダムの迫力と魅力を存分に感じられる期間限定のイベントです。2025年10月15日(水)まで、展望台や階段、新展望広場「レインボーテラス」などから間近で見ることができます。
7年の月日と総工費513億円、のべ1000万人もの人たちの手によって完成し、スケールの大きさと想像を絶する建設の困難さから“世紀の大事業”と呼ばれた日本有数の巨大ダムの歴史について、親子で一緒に調べてみてはいかがでしょうか。
【神奈川県相模原市】宮ヶ瀬ダム
神奈川県相模原市にある首都圏最大級の「宮ヶ瀬ダム」は、日本の重力式コンクリートダムで堤体積日本一を誇ります。東京都心から約50km、横浜や川崎の市街地から約40kmと首都圏各地からアクセスしやすい場所にあります。
毎週水曜、第2・4金曜日、第2日曜、不定期開催の各種イベント時に「観光放水」を行っています。放流時には、まるでダムが決壊したかのような轟音と水しぶきを間近で体感できます。おすすめビューポイントは、ダム堤体正面の橋の上、エレベーターよりの堤体出口付近、新石小屋橋の3カ所。休日はたくさんの人でにぎわうため、事前に場所を確保しておくとより楽しめます。
【埼玉県秩父市】浦山ダム
埼玉県秩父市の「浦山ダム」は、高低差が156mあり、重力式コンクリートダムとしては全国で2番目を誇ります。秩父盆地の南縁に位置するV字谷にあるダムで、堤体(ていたい)の上は遊歩道として整備されており、秩父盆地と北側の山々を一望できる絶景スポットでもあります。ダム内あるエレベーターか、ダム外側の約500段あるスリル満点の階段で上り下りできます。
また、ダム内部の「堤体内ギャラリー」や、併設されている浦山ダム防災資料館「うららぴあ」の2階には「ジオパーク秩父特設ギャラリー」もあり、ダムの機能や地域の地質、自然について学ぶことができます。
【北海道札幌市】豊平峡ダム
北海道札幌市南区にある「豊平峡ダム」は、高さ102.5mのアーチ式コンクリートダムです。「支笏洞爺(しこつとうや)国立公園」内にあり、夏の深い緑とダム湖(定山湖)のコントラストは絶景! さらに、秋は札幌市内の紅葉の名所としても有名で、林野庁の「水源の森百選」や「ダム湖百選」にも選定されるほどです。
ダム入口からダムまでの約2kmありますが、園内の環境保護のため、一般車両はもちろん、バイク、自転車も乗り入れが通年禁止されており、徒歩かハイブリッド電気バスで向かいます。
【広島県安芸太田町】温井ダム
広島県安芸太田町にある「温井(ぬくい)ダム」は、「黒部ダム」に次ぐ日本2番目の高さ156mを誇るアーチ式コンクリートダムです。ダムの長さは382mあり、16両編成の新幹線とほぼ同じ長さなので、間近で見ればその壮大さが実感できます。
ダムの内部を見学できるトンネルが一般開放されており、探検気分で見学できます。トンネルを抜けた先にある「思い出広場温井156(下流広場)」からは温井ダムを見上げることができますよ。さらに、管理所には、屋上展望デッキとダム建設時の資料を展示する資料室もあります。
また、例年4月中旬から6月初旬にかけて、水量調節のため水位低下放流が行われており、今年は8月7日(木)11時、21日(木)13時、28日11時にも実施されます。大迫力の放流をお見逃しなく!
【全国】自然の神秘にふれる!おすすめの名水・湧水地5選
地面からこんこんと湧き出る清らかな水。長い年月をかけて自然にろ過された湧き水は、夏でもひんやりと冷たく、ひとときの涼を与えてくれます。水の循環という、自然の大きなサイクルの終着点を訪ねてみましょう。
圧巻の地底絶景「日本三大鍾乳洞」とは? 各地の魅力と見どころを解説(姉妹サイト:いこーよとりっぷ)自由研究お助けヒント
【テーマ例】湧き水はどこから来るの?/水道水と湧き水のちがい、など
【まとめ方例】定番は、ペットボトルと砂利、砂、綿などを使って簡単な「ろ過装置」を作り、水の循環を再現する実験。現地の水温や透明度、味などを記録し、自宅の水道水と比較観察もおすすめです。
【山梨県忍野村】忍野八海
大昔に起きた富士山の噴火によってできた湖が乾いて8つの湧水池となったものが、国の天然記念物「忍野八海(おしのはっかい)」です。約20年以上の歳月をかけてろ過される湧水は「全国名水百選」に選ばれ、さらに、光によってさまざまな表情を見せる8つの池はとても神秘的で「新富岳百景」の選定地にもなっています。
8つの池には「出口池」「湧池」「お釜池」「濁池」「底抜池」「鏡池」「銚子池」「菖蒲池」と名前が付いており、それぞれ言い伝えがあります。親子で会話を楽しみながら見るのがおすすめです。
【長野県安曇野市】大王わさび農場
長野県安曇野市にある「大王わさび農場」は、北アルプスの湧水で栽培される、面積15万平方メートルにもおよぶ日本一のわさび農場です。広大な敷地内には、3連水車、大王神社、大王窟(開運洞)、親水広場など見どころ満載。フードコートやカフェ、レストランなどの飲食も楽しめます。
さらに、おみやげ売り場では、生わさびやわさび漬けなどの定番から「わさびマカロン」など、わさび農場ならではのさまざまな商品を扱っています。見て・食べて・体験して楽しめる1日遊べるスポットです。
【北海道京極町】京極のふきだし湧水
北海道京極町にある「京極のふきだし湧水」は、羊蹄山でろ過された雪解け水が数十年の歳月をかけて湧き出す名水スポット。散策路や展望台などもある「ふきだし公園」として整備されており、「名水百選」に選ばれた水を誰でも自由に汲むことができます。真夏に湧水口から飲む湧き水は、ほんのり甘いと観光客にも大人気!
また、公園の周辺には名水を使用したコーヒー、コロッケ、ジンギスカンなどを提供すのお店や、道の駅・名水の郷きょうごく「名水プラザ」、京極温泉、キャンプ場などもありおでかけにぴったりです。
【岩手県岩泉町】龍泉洞
国の天然記念物で「日本三大鍾乳洞」のひとつでもある、岩手県岩泉町の「龍泉洞(りゅうせんどう)」。奥から湧き出る地底湖は世界有数の透明度を誇り、“ドラゴンブルー”と呼ばれる深い青色の水は、まさに自然が作り出した芸術です。推定総延長は5,000m以上におよび、現在は約700mが一般公開されています。
また、隣接する「龍泉新洞科学館」は、1967年に発見された龍泉新洞をそのまま科学館にしている、世界初の自然洞穴科学館。洞内では、鍾乳洞の成り立ちや地質について学ぶことができます。自然体験と学びが一体となった人気おでかけスポットです。
【熊本県南阿蘇村】白川水源
熊本県南阿蘇村にある「白川水源」は、「名水百選」にも選ばれた熊本を代表する水源地。年間を通じて水温14度の湧水が毎分60トンも噴出し、水底の砂を舞い上げながら水が湧き出る様子は、時間を忘れて見入ってしまうほどです。
名前の通り、熊本市内中央を流れる清流・白川の水源で、湧水地からすぐに幅5mほどの川となり、ゆったりと流れていきます。なお、湧き水は誰でも自由に飲んだり、汲んだりできるほか、加熱処理済みの水やペットボトルも販売されています。
生活を支える浄水場の働き、ダムの力強さ、そして湧水の神秘。どれも、私たちの暮らしと水が深く関わっていることを教えてくれます。2025年の夏休みは、親子で水の不思議を探る、楽しくて学びの多いおでかけをしてみてはいかがでしょうか。