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親子でハマる「ロックバランシング」とは?石積みアートを体験 

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子育てやお出かけに関する疑問を編集部が実際に体験・調査する「調べてみた企画」。第8回は、テレビなどでも話題の「ロックバランシング(石花)」をテーマに、親子で楽しむ方法を調べてみました。

繊細な技術と忍耐力が必要にも思える遊びですが、小さな子どもや初めての人でも体験できるのでしょうか? 今回は、ロックバランシングの第一人者・石花ちとくさんに石を積み上げるコツやおすすめの場所などをたっぷり教えてもらいました!

もくじ

ロックバランシング(石花)とは?

自然の中にある石を積み上げて作るアートです。海外にも愛好家がたくさんいて、日本では「石花」という名称でも親しまれています。海岸や川岸で好きな石を見つけて積み上げるだけなので、道具不要でお金もかからず気軽に楽しめるのも人気の理由です。

いろいろな形状の石が絶妙なバランスで積み上がっている様子は不思議そのもの! お出かけ先で見かけたら驚くこと間違いなしです。同じ場所で同じ石を使ったとしても、積み上げるたびに違う表情に仕上がるのも魅力だそうです。

石花ちとくさんのワークショップに潜入!

今回は、石花ちとくさんが講師を務めるワークショップ「はじめての石花アート♪とにかく1個、立ててみよう!」に参加。男性編集者S、女性編集者O、Oの次女(マリエちゃん・7歳)が、石の選び方、立て方、楽しみ方などを教えてもらいました。日本を代表するロックバランシングアーティストに教えてもらえるとあって、前日からわくわくドキドキ!

自己紹介からスタートして、ロックバランシングの概略、石の選び方、立て方、撮影のコツなどをレクチャーしてくれるカリキュラムです。

ロックバランシングには「揺れ」も大敵なので、隣のテーブルに当たらないように少し隙間が開けられていたのもポイントです。


基本を理解すれば子どもと楽しめる!

レクチャーを受けながらさっそくチャレンジ! 大きすぎない「こぶし程の大きさの石」なら、小さな子どもでも安全かつバランスを取りやすく楽しめるそうです。

しっかりした「土台」を見つけよう

まずは使う石を選びます。今回は石花ちとくさんが海岸や川岸など、いろいろな場所で採取してきた石が用意されていました。

「もっとも重要なのは土台にする石の選び方です」と石花ちとくさん。積み上げる石よりも大きめで、指で押してもガタガタせずに安定しているものを選ぶのがコツ!

また、室内で行う場合はテーブルにマットを敷くのがおすすめです。石の滑りやテーブルを痛めてしまうのを防げますよ。

不格好が「イイ石」!?

慣れないうちはある程度複雑な形状の石を選ぶのがおすすめだそう。スジやデコボコが多い方が積み上げる時の「きっかけ」にしやすいんですね。

それを聞いたあまのじゃくな女性編集者Oは敢えて丸くてきれいな石で試してみましたが、やはりまったく積み上げることはできませんでした…。

石花ちとくさんによると、海岸には丸い石(写真左)が多いそう。デコボコの石(写真右)は川岸で採取できることが多いので、子ども連れなら浅くて流れが穏やかな河川敷に探しに行くのがいいようですね。

特徴をうまく利用しよう!

石選びができたらいよいよ積み上げです。そっと載せてバランスが取れる場所を探すのですが、この時の最大のポイントはその石の特徴的な部分を探すことです。

石を手にとったら表面をなでてスジやへこみを探します。普段は気にも留めないようなほんの少しのデコボコが、石と石との接点として活用できるのです。

「スッ」と吸い付くような感覚にやみつき!

形状やデコボコを見極めながら土台に石を積んでみます。バランスが取れる場所を探しているうちに、石と石が「スッ」と吸い付くような感覚でピタリと静止! 想像していたのよりも簡単に、全員が1つ積み上げるのをクリアできました。

料理好きが功を奏したのか、手先の器用さでまっさきに完成させた男性編集者S。たった3分ほどで石を立ててシタリ顔です。「ジグソーパズルのピースがハマったときに近い感覚で気持ちイイ! でも、パズルのように正解が決まっていないので、バランスが取れる場所を見つけた喜びはひとしおです」

気を良くして2つ目を積むのにもチャレンジしましたが、1つ目も同時にバランスを取らなくてはいけないので、さすがに悪戦苦闘です。

女性編集者Oも丸い石を早々に諦めて基本に忠実な方法にスイッチ。すると、5分ほどで石を立てることに成功しました!

「『石が立ったときの気持ち良さをみんなに知ってほしい』という石花ちとくさんのお話の通り、石がスッと立った瞬間はとても不思議な感覚! ほかの遊びではなかなか体験できないので、何度も立てたくなっちゃいました」

マリエちゃんも石花ちとくさんやママをお手本にチャレンジ! 教えてもらったコツを思い出しながら、10分ほどでお気に入りの石を立てられました。

「できた! ママ見て〜」「今集中しているから近寄ってこないで!」なんていう親子のやり取りにも思わず笑顔がこぼれてしまいます。

もっと「カッコイイ作品」を作るには?

基本がわかったところで次のステップも教えてもらいました。ロックバランシングに正解はありませんが、石花ちとくさんのアドバイスを参考にすると上級者に一歩近づけるかも!?

「くびれ」でナイスプロポーションを!

石と石との接点をなるべく小さくするときれいな作品に見えることが多いそうです。接点が大きいと「重ねただけでバランスを取っている感じがしない」のだとか! 

三角形の石の場合は、一番鋭角になっている角を接点にするのが「カッコイイ作品」への近道。とはいえ、接点が小さいほどバランスを取るのが難しくなるので、基本をしっかりマスターしてからのステップと言えそうです。

間に小さな石をサンド!

小さな石をサンドするのも、接点を小さくして作品にくびれをもたせるのに効果的な手法だそうです。

小さな石を中間に挟んだ石花ちとくさんの作品例。その奥では男性編集者Sも小さな石を挟もうとしていますが、同時に複数の石をコントロールしなければならないので、とても難しそうです。

できるだけ形状や色はバラバラに!

気に入った石で楽しむのが醍醐味ではありますが、いろいろな形状や色のものを組み合わせるとさらに作品の見栄えが良くなるそうです。

模様がある石、黒い石、白い石など、お出かけ先で特徴が違う石を集めるのも楽しそうですよね。石花ちとくさんは、ホームセンターなどで園芸用の石を買って試したこともあったそうです。

「作って撮る」までが正しい楽しみ方!

ロックバランシングは作るだけが楽しみではありません。上手く立てられたらすぐに写真に収めましょう! SNSなどでいろいろな人の作品が公開されているので、見比べてみるのもおすすめです。

自由なアレンジも楽しい!

マリエちゃんが見つけたのはリスの顔が描かれた石。これは石花ちとくさんの娘さんが落書きしたものだそうですが、このようにアレンジして自分だけの作品を作るのも楽しいはずです。


家で楽しむなら小さな鉢で作る「石花」がおすすめ!

石花ちとくさんのワークショップでは、小さな鉢、赤い敷布、お気に入りの石がセットになった「石花キット」(500円)を購入することもできます。自宅で楽しむのにぴったりのサイズなので、リビングの飾りにもおすすめ!

鉢にロックバランシングすることで花に見えることから、「石花」という呼び名が広まったという話もあるそうです。ワークショップのお土産としてもうれしいですよね。

ロックバランシングを試してみて…

今回は、編集者2人と小学生女子1人が初めてロックバランシングを試してみました。「小さな子どもでもできるかな?」と不安もありましたが、それぞれが自分なりの楽しみ方を見つけたようです。

マリエちゃんの様子からも、小学生でも楽しめるということもわかりました! 「子どもには積み木で遊んでいる感覚に近かったのではないでしょうか」(女性編集者O)

女性編集者Oの作品

「石花ちとくさんのように立てられるはずはないと思っていましたが、意外と簡単にできて楽しかったです。ワークショップの2時間があっという間に過ぎました!」

男性編集者Sの作品

「どうにか小さな石を挟むのにも成功したので達成感でいっぱいです。近所で使えそうな石を探したり、お出かけ先に川の近くを選んだりと、石を探す楽しさが日常に加わったのもうれしいです!」

慣れてきたら上級技にチャレンジ!

基本をマスターしたら上級技を目指すのもおすすめです。石花ちとくさんの過去の作品を参考にイメージを膨らましてみましょう。

細長い石の上に丸い石を乗せる、通称「石ぼうず」。とてもシンプルな型ですが、石の形や傾き加減の違いなどでいろいろな表情が生まれますよ。

反対方向への力がそれぞれ拮抗して絶妙なバランスで静止する、通称「拮抗立ち(カウンターバランス)」。ひとつだけでは倒れてしまう石を、複数の石で支え合うテクニカルな型です。

おすすめの場所と季節は?

海岸でもいろいろな石を採取できますが、塩や汚れが付いていない川岸の石の方が気持ちよく楽しめるそうです。ヌルヌルしていない乾いた石を選ぶのもポイントだそう。

また、川岸で楽しむのであれば季節は秋が適しているとのこと。春や夏だとヤブが伸びていたりして、きれいな作品写真を撮るのが難しいのだとか!

親子で楽しむなら場内に緩やかで浅い川が流れているキャンプ場もおすすめです。近くにトイレや水場が設置されていることが多いので、小さな子ども連れでも安心して楽しめそうですよね。

気をつけたい約束ごと!

水辺で楽しむことが多い遊びなので、安全面に気をつけることが最優先です。

また、「作品を崩してから帰る」のもとても大切な約束ごと。残したままだと次に遊ぶ人に危険が生じることもあるからです。遊び終わったら、作品から少し離れた場所から小石で「当てっこ」で崩すのもいいかもしれませんね。周りに人がいないことを確認してから崩しましょう。

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