子育てやお出かけの疑問を編集部が実際に体験・調査する「調べてみた企画」。第4回目は、砂の上で滑って遊ぶ「サンドスキー」をテーマに、「親子でサンドスキーを楽しむ方法」を調べてみました!
サンドスキーは、その名のとおりスキー、ボード、ソリなどで砂山を滑る遊びです。大きな違いは、砂の上を滑ることですが、果たして雪上を滑走するスキーとどんな違いがあるのでしょうか。編集スタッフがその違いもチェックしてきました!
千葉県館山のサンドスキー場「砂山」ってどんなところ?
編集部2人と子ども2人の計4人で向かった先は、無料でサンドスキーが楽しめる千葉県館山市にある砂山エリア。海が近い立地で、浜から風で運ばれた砂が、見事な山の自然美を作り出しています。
アクセスと駐車場
千葉県の最南端に程近い「砂山」は、東京方面から行くと、館山自動車道から富津館山道路に進み「富浦」を降りて、国道127号線を経由、国道410号線に進みます。しばらく道なりに行くと、右側に砂山エリアがあります。数台駐車できるスペースがありますが、あまり広くないので週末は早めの行動がおすすめです。
駐車場から目的地の「砂山」までは、小さな山を超える必要があります。徒歩で約15分ぐらいかかるので、サンドスキーまでの道のりはそう甘くはありません。
山を超えるとようやくサンドスキーができるエリアに到着。多少体力が必要な道のりでしたが、頂上から一望できる景色は見応え十分で思わず感動!
ちなみに、このあたりは地元の陸上部の学生さんが、トレーニングを行っているそうです。確かにトレーニングには最適といえそうです。
サンドスキーのアイテム3つ!
今回は、スノーボードと同じ形状の「サンドボード(サノボー)」と、柔らかい軽量素材の「ブレードボード」、一般的な「そり」の3つをレンタルして、それぞれ試してみました!
レンタルショップ「SURFCOオーシャンサイド」
砂山から車で5分ほどのところにある「SURFCOオーシャンサイド」。サーフボードやウェットスーツなどに加え、サンドスキーグッズのレンタルショップ。また、サーフィンスクールなども開催。
なお、7〜8月の期間や気温が高い日は、砂山が高温になるため、サンドボードのレンタルをお休みする場合があります。レンタルは、事前予約がおすすめです。
SURFCOオーシャンサイド
■サンドボード 1台2,000円
■ブレードボード 1台1,500円
■そり 1台500円
※いずれも1時間45分の料金
※サンドボードのレンタル料金は2時間単位
住所■千葉県館山市大神宮116−5
電話番号■0470-28-2666
バランスが難しい「サノボー」!
サノボーは、レンタルショップで借りた専用ワックスを塗って、滑りを良くしてから使うのがポイント! 事前にワックスを塗るのはスノーボードと一緒ですね。
サノボーは、足を固定する簡易的なフックに足を通し、スノボー同様に横を向いて滑ります。前に体重をかけ過ぎると、ボードが埋もれてしまうので、前後均等に体重をかけるのがポイントです。スノーボード未経験の小学2年生と4年生の子どもは、最初から比較的スムーズに滑っていました!
一方、スノーボード経験者の女性編集部員は、雪山と同じ感覚でつい後ろに体重をかけてしまい、まさかの苦戦…。男性編集部員(スノーボード未経験)は、ふかふかの砂山の感覚に慣れないうえ、バランスを取るのに苦労し、すぐにスピードダウンしていました。体重の軽い子どもの方がバランスを取りやすいため、距離を伸ばせるのかもしれません。
男性編集者は「上からなら滑れるでしょう!」と頂上まで砂山を登り、傾斜の角度を利用して果敢に挑みましたが、わずか数メートルで転倒…(笑)。それでも「上の斜面は滑りやすかったから、コツさえつかめば滑れる!」とやや負け惜しみも…。
慣れるまで転びやすいのは難点ですが、砂山は転んでもまったく痛くないので、ケガをしにくいメリットはあります。また痛くないので恐怖心を感じることなく、子どもでも気軽に何度もチャレンジできるのはいいですね!
立っても座ってもOKの「ブレードボード」
ブレードボードは、サンドボードよりも軽量で柔らかい素材。座っても立っても滑れる万能アイテムで、扱いやすさが◎。コツはボードの先端についている紐を持ち、バランスを取りながら滑ることです。やや重心を後ろにした方が、滑りやすい印象でした。スピードはサンドボードよりは遅いので、子どもにはいいかも!
ブレードボードで立って滑る場合は、スノーボードのように横を向いて滑るのが正解。男性編集部員があえて正面で試みたところ…やはりうまく滑れませんでした。
腹ばいになって滑る新スタイルにも挑戦! 体重のバランスが取りづらい体勢が影響してか…全く進みません! やはりスタンダードに横向きスタイルがおすすめですね。
おなじみの「ソリ」でサンドスキー♪
3つのアイテムの中でも一番苦戦したのが意外にも「ソリ」。子ども2人で乗ると、ふかふかの砂に埋もれてしまい、全く進みませんでした。一人でチャレンジすると、なんとか進みますが、スピードを楽しむことはあまりできません。
取材時に遊びにきていた地元の方に話を伺ったところ、「砂山の端の少し芝生が生えているエリアは、若干地面が硬いので比較的滑りやすいと思いますよ」と教えてくれました!
砂山にオアシス発見!
このエリアのそばにある急斜面でも、サンドスキーが楽しめます。先程の場所よりは、距離こそ短いものの、滑るには十分です。
しかも、目の前に小さな沢があるので、水遊びも楽しめます! 砂山エリアには、一切日陰がないので、ここで水遊びができるのはうれしいですね。
ふかふかの砂の上を歩くのは、気持ちがいい反面、太陽光を直に浴びて高温になるため、注意が必要です。また、砂に埋れるので歩くのに思った以上に体力を使います。
実際、砂山の頂上までの急斜面を登ると足腰に負担がかかり、大人もひと苦労でした。また、体力のあり余っている小学生も、ギラギラと太陽が降り注ぐなか、足元をすくわれる砂山にヘトヘトでした。
最後に、男性編集部員と小学生女子による「砂山直滑降対決!」を敢行。ハンデとして男性編集部員はスピードが出ない「ソリ」、小学生はまさかの道具なしの「走り」で勝負!
結果は、小学生女子の圧勝です。当然といえば、当然ですが…。
サンドスキーをやってみて…
編集部2人と小学生女子の2人の計4人が、初めてサンドスキーをやってみた感想をまとめました。
■男性編集者(スノボー未経験)
スピードが一番速いサノボーのレンタルはおすすめ! ただ、繰り返し頂上まで登るのが、おじさんにはきつかったー!
■女性編集部(スノボー経験者)
スノボーのように後ろに重心をかけすぎると、砂に埋れてしまい失速。また、滑りだしたあとは、砂が邪魔してうまくコントロールできないのが、スノボーとの大きな違い!
■小学2年生女子
サノボーが一番速くて楽しかった!
■小学4年生女子
ソリはあまり速く滑らなかったけど、サノボーとブレードボードは楽しかった! ブレードボードは座って滑れるのもいい!
板の形状こそ似ているものの、スノボーとサノボーでは、滑る感覚が大きく違うようです。スノボーのようにスピードがでない分、子どもでも気軽にトライできるといえます。ただ、砂の上を歩くのはかなり体力を使うので、小学生以上から楽しめそうです。
サンドスキーをする際の注意点は?
砂山エリアは、自然が維持されているので、自販機やトイレなどの環境がないため、事前に準備しておきましょう。砂山エリアから車で約5分のところにある「道の駅 南房パラダイス」が便利です。
照り返しで気温以上の暑さなので、多めに飲料水を持参すること! また、カラスがいるので、食べ物が狙われる可能性もあるため注意が必要です。
これだけは準備しておこう!
・事前にトイレは済ませる
・飲料水は多めに持参する
・海用の靴やサンダル持参する(砂の表面が高温のため)
・カラスのエサになるような食料は持って行かない。
・極力荷物は少なく&ナイロン素材のショルダーバックがベスト(砂がつきにくい)
・一切日陰がないため、帽子は必須
・事前に日焼け止めを塗っておく
全国でサンドスキーができる場所は?
今回取材した千葉県館山市の、「砂山(館山砂丘)」、静岡県下田市の「田牛(とうじ)サンドスキー場」、鳥取県の「鳥取砂丘」などでサンドスキーができます。
非日常体験ができるサンドスキー体験に家族で挑戦してみてはいかがでしょう? どこまでも続く砂の光景に、子どもも大人も大はしゃぎすること間違いなし!
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