夏も終わり、少しずつ秋の気配を感じますね。秋の楽しみの一つといえば、紅葉です。近所の公園や街中にある色づいた木々を眺めるのも素敵ですが、普段味わえない高い場所から雄大な山々の紅葉を楽しむのはいかがですか。今回は、そんな絶景を眺められる全国屈指の「ロープウェイ」スポットを15カ所紹介します。
大雪山旭岳ロープウェイ(北海道)
日本で一番早く紅葉を見ることができるのが、大雪山旭岳です。真っ赤なじゅうたんを敷き詰めたような紅葉が楽しめます。紅葉は8月末頃から徐々に色づきますが、山頂付近では9月中旬に初雪を見ることも。雪と紅葉のコラボレーションが見られるのは、北海道ならではかもしれませんね。
<大雪山旭岳ロープウェイ>
■標高:2,291m(姿見駅までは1,600m)
■紅葉の見頃:姿見駅周辺は9月中旬頃
■姿見駅まで所要時間:約10分
■ロープウェイ運行期間:通年
※11月上旬頃〜12月上旬まで整備検査のため運休です
蔵王ロープウェイ(山形県)
山頂から段々と色づいていく紅葉スポットです。広大な山々を上から眺めると、きれいなグラデーションを楽しめます。一面にたくさんの色が広がるのは、秋ならではの風景です。山頂までは、蔵王山麓駅と樹氷高原駅間を結ぶ山麓線と、樹氷高原駅と樹氷高原駅間を結ぶ山頂線を乗り継いで登ります。
<蔵王ロープウェイ>
■標高:1,661m(地蔵山頂駅までの標高)
■紅葉の見頃:9月中旬〜10月上旬頃
■地蔵山頂駅までの所要時間:約17分(山麓線約7分、山頂線約10分)
■ロープウェイ運行期間:通年
八甲田ロープウェー(青森県)
9月下旬頃から山頂公園駅付近の紅葉が始まり、10月いっぱいは紅葉狩りの人々で賑わいます。この時期は全国各地からたくさんの人が観光に訪れ、10月中のロープウェイ利用者は10万人ほどになるそうです。
<八甲田ロープウェー>
■標高:1,314m(山頂駅までの標高)
■紅葉の見頃:山頂駅周辺は10月上旬、中腹付近は10月10日前後
■山頂駅までの所要時間:約10分
■ロープウェイ運行期間:通年
箱根ロープウェイ(神奈川県)
箱根ロープウェイには「早雲山駅」「大涌谷駅」「姥子駅」「桃源台駅」の4駅あります。早雲山駅から山頂付近の大涌谷駅間にある130mの谷を越えるエリアは、紅葉はもちろん、相模湾や富士山も楽しめる絶景スポット! 空気が澄んでいるときは、東京スカイツリーも見えるようです。さらに乗り換えて、大涌谷駅から桃源台駅までは芦ノ湖や富士山を眺められます。
営業時間内は18人乗りのゴンドラが、各駅を約1分間隔で次々と出発し、便利に利用できます。各区間の所要時間は約8分です。
<箱根ロープウェイ>
■標高:1,044m(大涌谷駅までの標高)
■紅葉の見頃:10月下旬〜11月中旬
■大涌谷駅までの所要時間:早雲山駅からは約8分、大涌谷駅〜桃源台駅間は約16分
■ロープウェイ運行期間:通年
昇仙峡ロープウェイ(山梨県)
標高1,058mの空中散歩で紅葉を楽しむこと約5分。ロープウェイ山頂には、パノラマビューの絶景が待っています。富士山、北岳、間ノ岳といった山梨県内の高い山々が一望できます。さらに「浮富士広場」「弥三郎岳」「和合権現」をはじめ、パワースポットの宝庫としても有名で、話題を集めている場所です。
<昇仙峡ロープウェイ>
■標高:1,058m(パノラマ台駅までの標高)
■紅葉の見頃:10月末〜11月中旬
■パノラマ台駅までの所要時間:約5分
■ロープウェイ運行期間:通年
八海山ロープウェー(新潟県)
9月下旬頃になると、ナナカマドやカエデ、ブナなどが八海山の山頂から徐々に色づき始めます。さらに11月になると、すっかり色づいた紅葉と八海山の冠雪の白のコントラストも楽しめます。
<八海山ロープウェー>
■標高:1,147m(山頂駅までの標高)
■紅葉の見頃:10月中旬〜11月上旬
■山頂駅までの所要時間:約5〜7分
■ロープウェイ運行期間:2017年11月12日(日)まで
駒ヶ岳ロープウェイ(長野県)
山頂から段々と降りてくる鮮やかな紅葉と、緑色のハイマツ、白い岩石が美しい山肌は見ごたえありです。また、ロープウェイ山頂の「千畳敷駅」は、日本で一番高いところにある駅としても有名。駅のホームからは南アルプス連峰や富士山を望むことができます。
<駒ヶ岳ロープウェイ>
■標高:2,612m(千畳敷駅までの標高)
■紅葉の見頃:9月下旬〜10月中旬
■千畳敷駅までの所要時間:約7分30秒
■ロープウェイ運行期間:通年
立山ロープウェイ(富山県)
大観峰駅から黒部平駅までの1.7kmをワイヤーだけで結んでいる「ワンスパンロープウェイ」は、中間に支柱がないので、ロープウェイの中から360度の大パノラマが楽しめます! 黒部湖やタンボ平が一望でき、眼下には鮮やかな紅葉が広がります。
また、山頂までは複数の乗り物を乗り継ぎます。自然の変化を楽しめる高原バス、360度のパノラマが展望できるロープウェイ、全線地下式ケーブルカー、黒部ダム建設時に用いたトンネルを通るトロリーバスなど特徴的な乗り物ばかりで、プチトリップ気分を味わえそうです。
<立山ロープウェイ>
■標高:2,316m(大観峰駅までの標高)
■紅葉の見頃:9月下旬〜10月上旬
■大観峰駅までの所要時間:約7分
■ロープウェイ運行期間:通年
新穂高ロープウェイ(岐阜県)
日本で唯一の2階建ての「第2ロープウェイ」からは、赤や橙色、黄色や茶色に色づいた山々の景色を楽しむことができます。ゴンドラから見えるアルプス山脈に囲まれた大自然は圧巻です! 10月中旬ごろになると、山麓から山頂まで全体が色づきます。
新穂高ロープウェイは、「新穂高温泉駅」と「鍋平高原駅」を結ぶ「第1ロープウェイ」と、「しらかば平駅」と「西穂高口駅」を結ぶ「第2ロープウェイ」を乗り継ぎます。乗り換え区間は徒歩1分の距離です。
<新穂高ロープウェイ>
■標高:2156m(西穂高口駅までの標高)
■紅葉の見頃:10月上旬〜下旬
■西穂高口駅までの所要時間:第1ロープウェイは約4分、第2ロープウェイは約11分
※乗り継ぎこみで約25分
■ロープウェイ運行期間:通年
御在所ロープウエイ(三重県)
標高約940m地点の支柱「白鉄塔」と、赤や黄色、針葉樹の緑と色鮮やかな紅葉は御在所ロープウエイならではの景色です。山上公園駅には日本で唯一の「ロープウェイ博物館」があり、ロープウェイの仕組みや歴史が学べます。
また、ロープウェイの終点「山上公園駅」から先は観光リフトが通じています。
<御在所ロープウエイ>
■標高:1,180m(山上公園駅までの標高)
■紅葉の見頃:10月中旬〜11月中旬
■山上公園駅までの所要時間:約15分
■ロープウェイ運行期間:通年
六甲有馬ロープウェー(兵庫県)
みどころは、有馬温泉駅を出てすぐの空中から見られる紅葉です。ゴンドラの左右にある大きな車窓からは、真っ赤に染まったカエデが楽しめます。東側には六甲山系の最高峰、西側には谷間の遠方に瀬戸内海が広がります。
<六甲有馬ロープウェー>
■標高:880m(六甲山頂駅までの標高)
■紅葉の見頃:11月上旬〜11月下旬
■六甲山頂駅までの所要時間:約12分
■ロープウェイ運行期間:通年
※冬季は年次点検のため運休日があります
城崎温泉ロープウェイ(兵庫県)
温泉地として有名な城崎らしく、城崎温泉ロープウェイからは温泉街と日本海、そして紅葉を一緒に楽しめます。また、中間地点には乗り降りができる「温泉寺駅」があり、国の重要文化財に指定されている温泉寺本堂のほか、仏像や仏画が展示されている城崎美術館に立ち寄るプランもいいですね。
<城崎温泉ロープウェイ>
■標高:231m(大師山頂駅までの標高)
■紅葉の見頃:11月上旬〜12月上旬
■大師山頂駅までの所要時間:約7分
■ロープウェイ運行期間:通年
※祝日を除き、毎月第2・第4木曜日は定休日です
宮島ロープウエー(広島県)
宮島ロープウエーからは、10月頃からウルシの木が色づく様子を、12月頃にはウリハダカエデの紅葉を楽しめます。また、宮島で有名なモミジの紅葉といえば「紅葉谷公園」ですが、実は「ロープウエー紅葉谷駅」付近の紅葉もきれいでおすすめです。
<宮島ロープウエー>
■標高:約433m(獅子岩駅までの標高)
■紅葉の見頃:11月中旬〜12月上旬
■獅子岩駅までの所要時間:約14分
■ロープウェイ運行期間:通年
寒霞渓ロープウェイ(香川県)
空と海と渓谷を一度に眺められるのが、寒霞渓(かんかけい)ロープウェイの魅力です。山全体が赤に染まる紅葉と、瀬戸内海の絶景、間近に見える奇岩怪石は迫力満点! 標高差があり、長期間にわたって紅葉を楽しむことができる点もポイントです。
<寒霞渓ロープウェイ>
■標高:612m(山頂駅までの標高)
■紅葉の見頃:11月上旬〜下旬
■山頂駅までの所要時間:約5分
■ロープウェイ運行期間:通年
雲仙ロープウェイ(長崎県)
普賢岳や国見岳、妙見岳などの山々からなる雲仙は、「普賢岳針葉樹林」として国の天然記念物に指定されており、100種類以上もの木々の葉が色づきます。黄色や赤など、鮮やかに染まった山々は「まるでサンゴ礁のよう」と言われています。癒されること間違いなしです。
<雲仙ロープウェイ>
■標高:1333m(妙見岳の標高)
■紅葉の見頃:10月下旬〜11月上旬
■妙見岳駅までの所要時間:約3分
■ロープウェイ運行期間:通年
眼下に広がるのは赤や黄色のじゅうたん! 秋だけの特別な空中散歩へGO
四季折々の草花や風景を楽しめるのは、日本ならではですよね。秋はおでかけにもピッタリな季節です。家族みんなで秋を存分に感じてみるのも素敵ですね。小さな頃に見た美しい景色は、楽しい思い出として、きっと子どもの心に残るはず。今年はちょっと遠出をして、子どもと一緒に日本の秋を楽しんでみてはいかがですか。
※ロープウェイは悪天候や定期点検整備などで運休する場合があります。また、時期によって運行時間が異なる場合もありますので、お出かけ前に公式サイトでご確認ください。