周遊バスやマイカーに乗ってさまざまな動物が間近で観察できる「群馬サファリパーク」。ここでは、ライオンやホワイトタイガー、シマウマ、キリン、サイなど、園内で出会える動物と各ゾーンをまとめて紹介します。
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(2019年11月取材)。
アフリカゾーン
入園ゲートをくぐると最初に見えるのが「アフリカゾーン」。アフリカに生息するさまざまな草食動物たちの群れがいます。周遊バスでは、運転手が動物の特徴や生態などをガイドしてくれます。目の前の動物をじっくり見ながら、解説が聞けるので、より楽しめます!
このゾーンにいるサイは、ミナミシロサイと呼ばれる絶滅危惧種。間近で見るとその大きさに圧倒されます! 体重は約3トンありますが、時速50kmで走れるというから驚き。皮膚のザラザラした質感が観察できるのもこの距離ならではです。
大きくカーブした左右のツノが特徴的なアフリカスイギュウ。群れで生活しているおとなしい動物です。よく見ると耳が普通の牛よりも大きいのがわかります。これはアフリカの暑い気候にあわせて熱を逃がすためです。
白と黒のシマ模様がトレードマークのシマウマですが、よく見ると個体によって柄が微妙に違います。複数の個体を見比べて楽しめるのも、群れが見られる「サファリパーク」ならでは。
このシマ模様はサバンナの草木の中に入ると見えにくくなる効果があり、保護色の役割をしているそうです。バス内のガイドではシマウマに関するクイズが出ることもあります。
長い首が特徴のキリン。草食動物ですが、その長い首と足でライオンを撃退することもあるとか! 写真のキリンは好物の野菜を食べているところで、口の周りが緑色になっています。舌が長くて器用なので、自分の舌で鼻掃除をすることも!
エランドは、東アフリカや南部アフリカに生息する草食動物です。オランダ語でヘラジカを意味する「Eland」が語源になっています。ねじれながら伸びた2本のツノが特徴。体長が2〜3mありますが、外敵を察知すると軽々と2mもジャンプできるほどの脚力を持っています。
喉元から前足の付け根にかけて長い毛が特徴のバーバリシープは、タテガミヒツジとも呼ばれています。頭の左右にカールの太いツノがあります。
染色体はヒツジに近いですが、顔や生物的な特徴はヤギに似ていて、ヤギとの間に子供が生まれることもあります。
アフリカゾーンにいるそのほかの動物
- ムフロン
- ダチョウ
- ローアンテロープなど
アメリカゾーン
北アメリカに生息する大型動物たちが過ごすゾーンで、岩場や滝があるなど、生息地の自然に近い環境で生活しています。「アメリカゾーン」の滝に近づくコースは、周遊バスのみ通行できます。
アメリカエルクは、世界最大級のシカの仲間です。大きいものだと体長175cm、体重は400kgにも達します。群れで生活し、のんびりしていることが多いですが、じつはとても気が荒く、怒ると歯ぎしりのような音を出して相手を威嚇することもあります。
オスには最大で7つに枝分かれする立派なツノが生えています。
大きな体と、顔の周りに長い毛を持つアメリカバイソンは、「美女と野獣」のビーストのモデルになったともいわれています。アフリカスイギュウに似ていますが、こちらは寒い場所に住んでいた牛の仲間で、体温を逃がさないように耳が小さくなっています。
取材時にはかわいい赤ちゃんバイソンも群れで過ごしていました! 大人と違って短い毛に覆われています。
日本ゾーン
日本に固有の動物たちが集まる「日本ゾーン」には、クマやサル、シカなど昔話でもおなじみの動物がたくさんいます。サル山のサルの群れは、動きが素早いのでシャッターチャンスを逃さないように!
首元にある白い三日月の模様がトレードマークのツキノワグマもいます。野生での主食は植物の木の芽や根、木の実などですが、ここでは野菜や肉、ビスケット、パンなどを食べています。大きな体をしていますが、木登りや泳ぎが得意です。
北海道を除く日本の広範囲に生息するニホンザルは、青森県の下北半島にも生息していて「世界最北端に暮らすサル」として有名です。取材日には、赤ちゃんサルが元気にサル山を飛び回る姿も見られました!
日本ゾーンにいるそのほかの動物
- ニホンジカ
ウォーキングサファリゾーン
「日本ゾーン」を抜けると「ウォーキングサファリゾーン」があります。乗り物から降りて、歩いて動物たちを見学します。ヒツジやシカなどにエサやりやふれあい体験ができますよ。
周遊バスの場合、休憩も含めた滞在時間は30分。全部をじっくり見て回ると時間が足りません。入口そばにあるマップを参考に、トイレなどの時間も考慮しつつ、お目当ての動物をいくつか決めて回りましょう。動物用のエサが販売されていて、青草とペレットが各100円、シカ用の鹿せんべいが5枚100円です。
性格がおとなしいヒツジは、小さな子供でもエサやりがしやすい動物です。優しくさわって羊毛の感触を感じてみましょう。ふわふわモコモコの時期はさわってみると毛の弾力がすごい!
南アメリカの高山で約3,000年も前から家畜として飼育されているラマ。おとなしくてのんびりとしていますが、怖がらせたり驚かせたりするとツバを吐きかけてくることがあるので要注意です。
ロバは大きめな動物ですが、とても穏やかな性格をしていて、取材時には赤ちゃんもエサやりしていました。顔をなでることもできます。また、飼育員さんがエサやりをする「もぐもぐタイム」も1日に複数回行われています。
白い斑点が特徴的な「アキシスジカ」には、鹿せんべいがあげられます。ツノが生えているオスは少し怖そうですが、とても人に慣れているので、小さな子供でも怖がらずにふれあえそうです。
ウサギは、専用のエリア内でエサやりやふれあいができます。串に刺したニンジンを差し出すと、モグモグと食べるかわいい姿が見られます! 口元に手を近づけると噛まれてしまうことがあるので、さわるときは背中をやさしくなでましょう。5歳以下の子供は保護者の同伴が必要です。
ヤギとヒツジのエサは青草とペレット。エサやりバスでもらえるものをあげてもOKです。勢いよく食べることもあるので、子供に挑戦させるときは、驚いてカップを手離さないようにフォローしましょう。
「ウォーキングサファリゾーン」にはほかにも動物がいっぱい
「ウォーキングサファリゾーン」には、ほかにもヨツユビハリネズミやフサオマキザル、サーバルなど、さまざまな動物がいます。このゾーンだけでもかなりの満足感ですよ!
Wild CATS World〜ワイルドキャッツワールド〜
「ウォーキングサファリゾーン」にある「ワイルドキャッツワールド」は、ネコ科の動物たちを間近で見られるエリア。階段の上や下から観察できる場所もあり、車内とは違った発見がありますよ!
車内で見るよりも近いので、表情などをより詳しく観察できます。日によって展示されているホワイトタイガーは異なります。飼育員はシマ模様の違いで見分けられるそう。肉球の大きさにも注目です!
タイミングがあえば、下からホワイトタイガーを見上げることもできます。
ホワイトタイガーやライオンに並ぶ人気を誇るチーターは、横たわっている姿も優雅! 顔の黒い線は太陽のまぶしさを和らげる働きがあると考えられています。
橋の上からライオンを見られる場所もあります。横たわったライオンを上から眺めると、たてがみのボリュームがよくわかりますよ。基本的にライオンは1日15時間ほど寝ていて、お腹が空いたときに活動的になります。
オオカミの森・オオカミ繁殖センター
「ウォーキングサファリゾーン」のシカがいるエリアから階段を進んだ先が「オオカミの森」。「ウォーキングサファリゾーン」の駐車場のトイレ近くにある入口からも行けます。
順路の後半にあるため、じっくりと見ていると周遊バスの集合時間までに間に合わなかったり、見落としがちですが、ここもおすすめの展示エリアです。
展示されているのは絶滅危惧種のシンリンオオカミ。6匹のオオカミが森の中で自由に暮らしていて、そのエリアの一部を金網越しに観察できます。静かに寝ていることもあるので、注意深く観察してみましょう。外見は犬のようですが、近くで観察するとその大きさに驚くはず!
アジアゾーン
「ウォーキングサファリゾーン」の後は、再度バスやマイカーに乗って「アジアゾーン」に移動します。ここにいるスマトラゾウは、インドゾウやアフリカゾウと比べると体や耳、牙が小さいのが特徴です。
それでも1日に食べるエサの量は60kg、1回にするオシッコの量は5L、ウンチはなんと2kgにもなります。キバがあるのがオス、ないのがメスです。妊娠期間は2年にもおよび、繁殖がかなり困難な動物としても知られています。
白と黒にはっきりと分かれた体の色と長い鼻が特徴的な「マレーバク」。目が良く見えない代わりに、匂いや音にとっても敏感です。体重は400kgほどと、見た目以上にあります。
とってものんびりとした表情がユニークなヒトコブラクダ。背中のコブにはたくさんの脂肪が蓄えられています。ラクダが生息する過酷な砂漠では、何も食べたり飲んだりできない期間が続くことがあるため、コブに脂肪を貯めておけるように進化しました。
アジアゾーンにいるそのほかの動物
- ファロージカ
- ニホンジカ
トラゾーン
ホワイトタイガーがのんびり日向ぼっこをしたり、暑い日には水浴びをしているエリアです。4頭ほどのトラがいますが、あまり近いと共食いをしてしまうため、それぞれ離れて過ごしています。
置物のようにバッチリポーズが決まっていますが、3mものジャンプを見せることも! 活発な様子を見たいなら、夕方ごろの見学がおすすめです。
ライオンゾーン
百獣の王・ライオンは、単独で暮らすトラとは違い、群れで生活する動物です。パークでも寄り集まってのんびりと過ごしています。3〜5匹くらいの集団で、暑い日には木陰、寒い日には日の当たる場所でのんびりしていることが多いようです。
台の上で昼寝している姿が見られることも。昼寝をすることで体力を温存し、狩りに備えています。大型肉食動物ならではの足の大きさに注目。
「エサやり体験バス」や期間限定で行われる「ナイトサファリ」「夕暮れサファリ」なら、ライオンの野生的な姿が見られるので、ぜひ体験してみてください。
「ライオンゾーン」のあとは、再び「アジアゾーン」「アメリカゾーン」を通って出口に到着となります。
「群馬サファリパーク」にあるさまざまな周遊バスの特徴や、併設されている遊園地など、そのほかの気になる情報は以下でチェック!